三島由紀夫の言葉↓


人生というものは、死に身を摺り寄せないと

その本当の力も人間の生き粘り強さも、

示すことはできないという仕組みになっている。


ちょうどダイヤモンドの固さを試すには

合成された硬いルビーとかサファイヤと

すり合わせなければダイヤモンドであると証明されないように。


生の形を示すには、死の固さをぶつけなければ

証明されないのかもしれない。


ところが我々は実に曖昧模糊たる

生の時代に住んでいる。

死の危険のないところで、いかにして

自分の生を証明するかという行為は

色々な形となって行動に現れる。