歩いても歩いても(是枝裕和)
トウキョウソナタ(黒沢清)
イントゥ・ザ・ワイルド(ショーン・ペン)
たそがれ(いまおかしんじ)
悪夢探偵2(塚本晋也)
接吻(万田邦敏)
ノーカントリー(ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン)
闇の子供たち(阪本順治)
ぐるりのこと(橋口亮輔)
休暇(門井肇)
不知火検校(森一生)テレビにて
この窓は君のもの(古厩智之)テレビにて

毎年、監督の顔ぶれが代わり映えしない。偏見もあるのだろう。黒沢清やいまおかしんじは、新作があれば僕の中で常にランクインするのであろう。「接吻」「休暇」は掘り出し物だった。設定の妙である。人間と死刑に対する角度が興味深い。「悪夢探偵2」は前作をしのぐ。「トウキョウソナタ」にもいえることだが、日常に潜む恐怖というより日常そのものが恐怖のような、ある種の性悪説に僕は共感したのかもしらん。全くもって過不足がない「イントゥ・ザ・ワイルド」、いつものごとく完成度の高い「ノーカントリー」以外の洋画が今年は響かなかった。そして1番は「歩いても歩いても」。1泊2日、実家、家族というミニマリズムに、皆が善人ではなくそれでいて皆が優しいという人間像が丹念に描かれていた。映画を見続けようと思ったのだった。