3安打3本塁打3点で全部ソロだが効率良く。前の試合に続いて英智と中村紀が打った。ウッズはといえばあいかわらず巨人戦に強く、まるで自宅で寛いでいるかのように、バッターボックスは彼のソファだった。または敵地であるにもかかわらず東京ドームの主であるかのように、悠然とした態度で相手を見下す。
高橋尚を相手に山井で勝てたのは大きい。明日明後日、朝倉と川上で連敗は考えにくい。気づくと現在、1軍にいる左腕は多くいる。信頼を置けるセットアッパーがこれまで固定できなかったが、小さい体を目いっぱい使う高橋聡文の好調が、その躍動感よろしくチームに勢いをつける。けれんみなく、マウンドで跳ねる姿がほほえましい。岩瀬につなげる左腕は喉から手が出るほどほしかった。その岩瀬、ビジターのユニフォームを来ての登板の際は、解説者が必ず「今年は本調子でないからつけいる隙がある」と口裏を合わせたような決まり文句をいう。聞き飽きた。人と違う見地から発言してこそプロの解説者だろうが。岩瀬が本来の姿でないことなど、誰だって知っているのだ。それでも岩瀬は解説者を黙らせるのだ。