気づかないうちに右目の違和感はなくなっていた。程なくしてまた が現れた。彼の辞書に断念という言葉はないようで、新たな技で挑んできた。細い、ドリル状の何かを僕の肛門にねじり入れようとしている。尻の毛が抜けたかと思う衝撃だ。電気をつけて布団を確かめたところ、縮れ毛は抜け落ちていなかった。貫通は間一髪で避けた。大抵のことでは驚かなくなっていたが、これは予想外だった。得体の知れないものに動揺を隠せない。僕の貞操は異物によって破られるのか。というか一生バージンでいたいのだ。