コフィーコフィーは麻薬組織に復讐を誓った。看護婦のかたわら娼婦を演じ、ポン引きに取り入り、徐々に大物を始末していく。麻薬は警察も癒着する。友人だった警官カーターも賄賂を拒否したために再起不能にされ、彼女は孤高の復讐者として悪に立ち向かった。1対その他の構図は勧善懲悪で構成も単純だが、70年代のイカしたアフロ・カルチャーをベースにアメリカの暗部をえぐる。低予算を思わせる作りも、逆手にとってチープシックが魅力となる。

底辺から這い上がるきっかけすら与えられない黒人が麻薬に手を染めることはごく自然な流れだった。コフィーの恋人で下院議員のハワードは知識層の黒人として現状打破を掲げているが、彼もまたコフィーの敵である麻薬組織の元締めヴィトローニと繋がりがあった。

主演のパム・グリアをはじめ女優陣は乳房も辞さない乱れっぷりで、15分に1度の割合でたわわな胸を露出させる。演技の未熟さは美貌と色気と体を張ることでカバーした。ゴージャスなファッションに散弾銃を抱える姿は日本でいうと薬師丸ひろ子と長澤まさみが演じるところだろうか。