先発陣手持ちのジーンズが全て修繕しなければならなくなった。尋常なまでに太い腿がそうさせた。擦れて生地が薄くなり、肌を露出する。

きっての古株・マサは腿から尻にかけて破け、幾度となく修理に出している。高校からの付き合いで10余年、膝の辺りもボロボロだが、マサに引退はない。次に古いエイジもまた学生時分に買い、ベテランの域に達している。早くから故障に悩まされ、現在はローテーションを飛ばすこともしばしばある。ケンシンは元から薄手で、破けてからが早かった。びあんち号にまたがる際、引っ掛けて大きく裂けてしまい、露出面積が大きい。3年前と2年前、矢継ぎ早にケンタとケンイチを購入した。前述の3つが苦しい時は大車輪の活躍だった。酷使が祟ってケンタは先輩同様に、ケンイチは股割りをしようとして尻がパックリ裂けた。

経済的に考えて新人を補強する選択肢は消えた。ジョーブに縫ってもらうため、ジョーブを探す。絶えずパンチラしている状態ではマウンドに立てない。