恵比寿ガーデンシネマで溝口健二の特集が組まれていて、しかも今日は「雨月物語」が上映される。11月にもフィルムセンターにて同監督の特集が、しかもこちらは500円で鑑賞できるがしかし、誕生日に傑作が見られるなら差額は惜しくなく、以前から予定を入れていた。秋深く午後6時半の家を出た頃は日がおよそ沈み肌寒い。しかし陽気はまだ残って自転車を飛ばせば体は温まり汗もにじむ。上映の30分前には恵比寿に着いた。受付が並んでいて嫌な予感がする。もぎりの女性が「立ち見になります」と声を張り上げていた。やり場のない怒りがこみ上げる。溝口人気を侮った。タバコをつけて心を落ち着かせようとしたが苛立ちはおさまらない。席に座れないのであれば金券ショップにて購入した1380円は元が取れないと判断して後にした。
替わりに衝動買いで沈める。秋だといっているのに半ズボニストはフラリと入った店にてショートパンツから目が離せず、12月まで穿くつもり。