イギリスのパブはその昔、階級によってスペースが区切られていたそうで、その名残で今も入り口が2つ以上あるところもあるという。W杯にてイングランド対ポルトガル戦を見ていた時のこと。その試合前に両キャプテンが差別をなくす云々と宣言していたが、最初ベッカムのマイクは不手際でスイッチが入っておらず、観客に声は届かなかった。
電車に飛び乗ったらそこは女性専用車両で、白い目で見られることが多々ある。そして隣の車両へ退散すると、そこは混んでいる。専用車両が走っている時は、それに該当する人物は全員そこに行けばいいのにと、いつも思う。さらには、総差別化すればいいのにと、いつも思う。オーバー60のシルバー車両やら、やかましい学生車両やら。利用人口は多いはずだが成人男性は何かとサービスを受けにくい。そこで僕は考えた。くさい人専用の車両を作ればいいのではと。望んでいなくても他人に迷惑をかける人種は、マイナスイメージの冠をつけて、そこを使わせる。乗車にも勇気がいるが、それだけに空いていると思われる。僕は遠慮なく乗り込もうではないか。