近くのコンビニに行くと店先で女子中学生が二人、談笑していた。その内の一人がこちらを見ていて、うかがいながら会釈する。誰だか一瞬分からなかったが、それはディーバ だった。普段は快活に挨拶をしている彼女だが、外では無視されるかもという不安があってぎこちなかったのかも知らん。実際、マンションの中だと彼女と疑わないが、敷地を出ると認識に時間がかかってしまった。
「こんにち、こんばんは」僕は大人の余裕を見せて会釈に応えようとしたが、時間帯を間違えた。それでも作り笑顔を添えたレスポンスで、ディーバは安堵の表情を見せる。分かりやすい子は好きだ。最近はタイミングが合わず歌声を聞いていない。