ガス爆発マンション せっかくなので共通の趣味、廃墟 巡りをまきすけ嬢 の東京最終日に。横浜へ向かう。今回は有名どころを抑えた。

まずは根岸競馬場を訪れた。重要文化財のようだった。観覧席などが残っている。公園の一部となっていて内部潜入ができない。J.H.モーガンという建築家によるもので、戦前に作られた競馬場とはまた貴重である。退廃的な雰囲気はなかったが、建築物として美しかった。台地の上にそびえる姿は優雅だった。

そこを後にして、弘明寺ガス爆発マンションという奇妙な俗称を持つ廃墟に、次は潜入に成功した。ここは廃屋の状態で長い間、放置されたままらしい。住宅街の中にあり、一層浮いている。複雑な構図のこのマンションには、かなり興奮させられた。生活臭、自然の侵食、規模、どれをとっても申し分ない。しかし同時に、疑問も多く残る。取り壊して新たに何かを建てないのか。ガス爆発マンションと名づけられたのは実際に爆発があったのか。ユニークな構造にはどのような理由があるのか。心霊スポットとの噂もある。日が暮れて見通しが悪く、足場が不安で踏み込めなかったことが悔やまれる。泥だらけになっていた。