9つのラブストーリーが同時進行し、バイオリズムが足並みを揃える展開でリズミカルだった。
全体的に博愛の香りが漂ったが、ロートルとなったロックスターのストーリーがそれを消す。過去の栄光も地に落ちてすっかりうらぶれた歌手がヒット曲のリバイバルをリリースし、クリスマスソングで起死回生を狙う。歯に衣着せぬ喋りが功を奏し、チャート1位に返り咲いた。彼は散々文句をぶつけたマネージャーへの愛を伝える。エルトン・ジョンの名前を出されて、そのガチンコは笑っていいものか。
親友の花嫁に恋をしてしまった男に共感を得た。彼女に察せられて気まずくなるが、クリスマスに気持ちを伝えて「これで満足だ」と吹っ切る。全編を通していえる「クリスマスだから」actuallyいいではないかと、最も輝いていた。
クリスマスの5週間前からその当日までの愛の群像。ブンレツさんのセレクトであるイギリスのラブコメディをクリスマス5週間前に。リーアム・ニーソン、エマ・トンプソン、アラン・リックマンなどイギリスを代表する俳優は、多くの舞台を踏んでいると思わせる技量だった。アメリカン・ギャルを演じたエリシャ・ガスバートといえば、24時間リアルタイムで奮闘中の父と同じ会社で働く姿とは打って変わって、ビッチもよく似合う。