月曜日の週刊ヤングマガジンを楽しみにしていた。目的である「行け!稲中卓球部」については語りつくされているとして、先まで野球を見ていて思い出したことがある。

変態・前野にキクちゃんという恋人ができて、彼は女性を野球選手に例えた。ジョーかぶれの井沢の恋人・神谷は性格が良く(守備力)、顔立ちもきれいで(攻撃力)、胸も大きい(脚力)ということで、走攻守3拍子揃ったプレーヤーだと。部長竹田の恋人・岩下はバッティングは良いが守備に難があると。そして自分の恋人、人間離れをした顔のキクちゃんは守備が超一流だとして、前野は彼女を肯定する。

この置き換えは分かりやすく、うまい。さらに細分化を図ってみた。バッターにはアベレージヒッターとパワーヒッターがあり、それを分けるとすれば顔が打率、スタイルが飛距離といったところだろうか。同様にして脚力、胸の大きさは単純な速さで、形の良さは加速度としてみよう。守備力が難しい。肩、スローイング、球際の強さと3分割にできるが、それに当てはめるべく性格の良さとは曖昧であり、基準が明確でない。まずは優しさが挙げられるだろうが、それ自体が不明瞭で、そんなものは大なり小なり、明に暗に誰しもが持っている 。どうも下衆なことに思いを巡らせているような気がしてきた。突き詰めると面白くない。

古谷 実
行け!稲中卓球部 (12)