富士見湯 太子堂2-33-10

自動ドアが開くと中はかなり暗い。赤みを帯びた光が抑え目で、ノスタルジーをかき立てる。若干広めの浴場は男女間の敷居が低く、天井の高さが強調されて開放的だ。ロビーや脱衣所の暗さと対照を成している。

泡風呂の勢いが凄まじい。波が立っている。尻をつけると、溺れる深さでないにもかかわらず湯が頭を超える時がある。鼻から吸い込んでツンときた。体を洗う蛇口とは別に、カーテンで仕切られた個室のシャワー室がある。そこをいつ使うのか検討がつかなかったが、どうも皆は湯船から上がってその個室に入っている。いかにも常連ぶって真似た。

ロビーには大画面のテレビとそれを囲むソファ。番台の女性はテレビを見ながら声を出して笑っている。コーヒー牛乳を飲みながら体を冷ます。