自然体
フラメンコでは、「自然であること」がとても重視されます。この「自然であること」は、全体のリズムの流れ、その作り出し方、それに対する踊り方、すべてにおいて、です。スペイン人の、子供の頃から触れて感じて味わってきたもの。その「自然さ」は、日本人にとっては簡単ではなく、どうにかして知って学ぶ必要があるものです。私も試行錯誤しながら勉強していますが、本当に難しくて、しょっちゅう絶望的な気分になりますでも、今日、気付いたことがあります。私はいつも、自分の気持ちを後回しにしていました。例えば、会社で自分の仕事ではない事を頼まれても、断れませんでした。担当者が忙しいと言ってるから、というナゾの理由で回って来てるのに、私以外頼める人がいないからな...とか自分を納得させて引き受けたりしていました。なぜなら自分の中に、「行動には正当な理由が必要」という、これまたナゾのルールがあったからです。自分の好き、嫌い、も、何かを望む、望まないも、正当な理由がなくては言ってはいけない。正当な理由、とは、他者に説明したら納得してもらえるもの、です。子供の頃の、アレやコレにより、いつの間にか刷り込んでいました。「なんか分からないけど好き!」「意味知らないけど楽しい!」とか、絶対ダメだと思っていただから、感覚で、なんとなく、それが気持ちいい、などの、説明しきれない気持ちを伴うものは選べない。そんな自分に気が付いてビックリしたけど、ただ望み、ただ望まない、シンプルにそれでいいんだ、と思えました。そして閃いた(笑)!スペイン人に、きっとそんなルール持ってる人居ない(笑)!だから!私には「自然」が難しかったんです。(それだけじゃ無いけどね)自分の気持ちを自然に選べないから、っていうか、そもそも気持ちは選ぶものじゃ無いのに。今は、実際に集まってフラメンコすることはできないけど、いつかまた出来る様になった時、あの時の私より「自然」にフラメンコに触れるかもしれません