日本の近代史は一般的に1868年の明治維新から始まるとされていて、この時期は日本が封建社会から近代国家へと大きく転換した重要な時代です。明治政府は「廃藩置県」によって中央集権体制を確立し、政治制度の改革を進めながら、西洋の法律・教育・軍事制度を積極的に取り入れて、急速な近代化を実現していきました。経済面では、鉄道・紡績・造船・軍需産業などの近代工業を重点的に発展させ、三井や三菱といった財閥を中心とした資本構造が形成され、産業化の基盤が整えられました。
20世紀に入ると、日本は急速な工業化を進める一方で対外拡張の動きも強まり、戦争経済の比重が次第に大きくなっていきました。特に第二次世界大戦期には経済の軍事化が進み、資源の多くが軍需産業に集中しましたが、その結果として戦後には大きな経済的打撃を受けることになりました。
戦後はアメリカ主導のもとで財閥解体や農地改革、民主化などの大規模な制度改革が行われ、「ドッジ・ライン」などの経済安定化政策によって通貨や財政の安定が図られ、経済復興の基盤が整えられました。1950年代半ばからは高度経済成長期に入り、輸出主導型の製造業を中心に自動車・電機・機械産業が世界的競争力を持つようになり、日本は世界第2位の経済大国へと成長しました。また、終身雇用制やメインバンク制といった日本独自の経済システムもこの時期に確立されました。
1980年代には金融自由化や金融緩和を背景に資産価格が急騰し、バブル経済が形成されましたが、その後1990年前後に崩壊し、長期的な景気低迷へとつながっていきます。その後は「失われた30年」と呼ばれる低成長の時代に入り、デフレや人口高齢化が進む一方で、製造業や高付加価値産業は依然として国際競争力を維持し続けています。
