私たちに身近なコピー用紙にまつわる持論を展開したいと思います。ここで尋ねたいのは「コピー用紙をペンでどう塗るか」という事です。
こちらのコピー用紙をマッキーペンで塗りつぶしてください
極めて奇怪に思えるでしょう。コピー用紙を塗りつぶして何をしようと言うんでしょうか。
しかし実際にこれをやってもらうと塗り方に個性がでて面白いんです。ある人は乱雑にぐちゃぐちゃと塗り、またある人は端っこから丁寧に塗っていく…
実はこの結果はその人の勉強の仕方に直結しているんです。それをお話しするためにまず「量か質か問題」に触れたいと思います。
勉強は量か質か
よく見かける質問です。「勉強って結局量が大事なの?質が大事なの?」と。そして多くの場合「量より質!」という結論が出ていますよね。違うんです。結論から言えば「質が良い勉強は多くの量できる」というのが正解なんです。つまり「量も質も」ということです。"量だけ"、"質だけ"よりも"両方"の方がいいという事は一目瞭然ですよね。「量と質に優劣をつけるくらいなら両方やったらいいじゃん」というのが私の立場です。
『いや、でも両方なんてしんどいんですよ。楽をしたいんです』そう思われますよね。お気持ち、よく分かります。人間は楽をしたい生き物。だからこそ『量はやらなくていい。質のいい勉強法さえわかれば効率よく楽に学習できます!』なんていううまい話に飛びつきたがります。
ここで落ち着いて考えてみませんか?「シャーペンの本体と芯、どっちが大事?」という質問について。『本体だけあっても仕方がないけど、芯があれば一応文字が書けるから芯?いやでも本体の方は売れるから本体?』いろいろ考えることは出来ますが、本音を言えば『どっちもいるだろ!』という話ですよね(笑)。"どっちか片方だけ使います"なんていうシチュエーション、普通はないです。両方あって初めて役に立つ。ですから家にシャーペンがないのにも関わらず芯を購入するなんてあほのやることです。
私に言わせてみれば勉強も同じ。"量だけやっても仕方がない"という話はあちこちで聞きますが、"質だけ高くても足りない"んです。プロ野球選手が質の高い練習をしているのは言うまでもないですね。だからといって練習は1日3分でOKなんてことあるでしょうか?ハードな練習をたくさんやって初めてプロになれるんですよね。学生の皆さんは言ってみれば"勉強のプロ"です。「質の高い勉強をしてるから1時間で十分」などと言っているようで、"プロ同士が戦う"受験で本当に通用するでしょうか?量も質も大事、というのはそういう事です。
やっとコピー用紙の話
さて、ここでようやくコピー用紙の話に戻りましょう。コピー用紙の塗り方には大きく分けて"ぐちゃぐちゃ派"と"端からキッチリ派"の2通りがあります。これらはそれぞれ"量派"と"質派"に対応します。
ではお伺いします。"どちらの方がが塗り方として優秀でしょうか"
たくさん塗るならば最終的にキッチリ塗り、つまり質派の方がいい気がしますよね。
そうです。質派の塗り方のほうがいいんです。塗り方に関しては。
量派の塗り
量派の塗りはこのような感じになります。「とにかく量をやるぞ」という考えであるため塗り方は非常に雑です。
【コピー用紙→勉強する範囲 塗れた部分→勉強した範囲】
と考えるとまだまだ勉強が不十分であることが分かります。知識がスカスカですから。
質派の塗り
こちらが質派の塗りです。そう、確かに塗り方はいいんです。きっちり綿密に勉強できています。しかし量をやらなければ仕方がないんです。量をやらないという事は知らないところが量をやっている人より多いという事。全く塗っていない部分が多いという事です。
"この紙を塗ってこい"という課題が出されたとしましょう。量派のように適当に塗っても、質派のようにちょっとだけしっかり塗ってもやり直しになるのは明白です。やり直しとはどういうことか。不十分ということです。だから量(塗る範囲)だけでも駄目ですし質(塗り方)だけでも駄目なんです。
正しい勉強
もうお分かりですね。正しい勉強はこうです。しっかりたくさん塗る、もうこれしかないんです。
質に量が伴ってこそ、はじめて「塗りつぶした」「勉強した」という判定になるんです。
コピー用紙をどう塗るか
コピー用紙を塗る時に最も効率がいいのは端から塗っていく方法です。勉強も同じ。基礎から順にしっかりと理解していく、これが一番の近道です。質をおろそかにしたせいで結局小学生の勉強からやり直さなくてはならなくなった中学三年生、量をおろそかにしたせいで解法はわかっているのに時間内に答案を書ききれない高校三年生、全国各地にどれだけいる事でしょうか。そういう人は大抵、「はじめから質にも量にもこだわるべきだった」と言います。両方を大切にする勉強は片方に偏った勉強よりも100倍効率が良いことに後になって気づくのです。それでは遅いと思いませんか?
この記事を読んだ皆さんには是非とも勉強を始める前から最短ルートを把握しておいてほしいと思います。
「ちゃんと塗る、いっぱい塗る」
コピー用紙の塗り方ひとつで人生は変わっていきます。


