12月24日、世間ではクリスマスイブ。街では様々な人々が、思い思いに聖なる日を楽しんでいる。
そう、ここ内浦にある旅館「十千万」の一室でも・・・

ヨハネ「そう、この聖なる日は、より強い力が必要となるわ。でも、安心なさい、リトルデーモン達。今日は私1人じゃないの。私と共に暗黒世界へリトルデーモンを誘う助っ人がいるわ。」
愛香「そう、私、小林愛香が、ヨハネと共にリトルデーモンを暗黒世界へ誘うわ。」
ヨハネ「さぁ、今宵こそ、悪魔界最高のパーティの始まりよ!」
ヨハネ・あいきゃん「「ギラン」」

カメラに向かってキメポーズをする2人を、私と千歌はこたつから眺めていた。
千歌「暗黒世界って何なんだろうね?」
杏樹「さぁ?暗黒だから・・・暗い場所なんじゃない?オバケとか出てくるような」
愛香「オバケ出てくるの!?それはイヤ!!!」
あ、聞こえてたんだ。さっきまでのキメ声とは正反対の、
ヨハネ「ちょっと!何やってるのよ!?生放送中よ!」
愛香「だって、オバケが出てくるようなところはイヤ!絶対に行きたくない!!」
ヨハネ「オバケなんて出てこないわよ!フッ、暗黒世界は、血にまみれた・・・」
愛香「それもイヤ!怖いのイヤ!!!」
ヨハネ「何よ今さら!暗黒世界なんだから怖くて当たり前でしょ!」
千歌「ゾンビとか出てくるのかなぁ。うぉー!!って感じで襲ってきたり」
愛香「いやー!!」

有紗・ダイヤ「「うるさい(ですわ)!!」」
4人「「「「!!!!」」」」
声のした方を向けば、机で書類の整理をしてるダイヤさんと・・・しいたけを枕にしてる有紗ちゃん。
ダイヤ「もう、こっちは作業中というのに、もう少し静かにできませんの?」
有紗「そうだよ。うるさかったらゆっくり寝れないじゃん」
やってることが対照的過ぎる・・・ま、有紗ちゃんは寝るって宣言してたからね。
ダイヤ「そうですわ・・・って、あなたまだ寝る気ですの!?十千万に来てからずっと寝てるじゃありませんか!まったく、しいたけを枕にして。」
有紗「え?まだ4時間くらいしか寝てないよ」
ダイヤ「あなたは、何時間昼寝をすれば気が済むのですか・・・」
有紗「そうだ、ダイヤも仕事休憩してお昼寝しようよ~気持ちいいよ」
ダイヤ「私を巻き込まないでください・・・って、無理やり布団に引きずり込まないでください!ちょっと!杏樹さん、見てないで助けてください!」

あいきゃんが冷静さを失ったので、生放送を止めて善子ちゃんとあいきゃんがこたつに入ってきた。有紗ちゃんによって布団に引き込まれたダイヤさんは・・・有紗ちゃんが楽しそうだから救出しなくていっか。
愛香「はぁ、今夜絶対夢にゾンビ出てくるよ・・・今夜はヨハネを抱きしめて寝ないと」
ヨハネ「たかがゾンビで・・・って、私には後半の部分が気になったんだけれども」
愛香「え?だってヨハネのせいじゃん!夢にゾンビが出てきても大丈夫なように、ヨハネを抱きしめて寝る!」
ヨハネ「ゾンビって言ったの、私じゃ無いんだけどなぁ」
千歌「あはは・・・善子ちゃん頑張ってね」
ヨハネ「何よ他人事みたいに・・・あとヨハネ!」
杏樹「でも本当にあいきゃん、怖いのダメだよね。浦ラジでも話してたけど」
千歌「ゾンビがうおー!とか、オバケがひゅるるるー!とか」
杏樹「なんか、千歌のはそこまで怖く無いかな」
ヨハネ・愛香「「うん」」
千歌「酷くない!?3人揃って!」
ヨハネ「にしても、普通はクリスマスイブなんて遊びに行くものじゃないの?リア充は」
愛香「私リア充じゃ無いから」
杏樹「リア充って何なんだろうね」
千歌「そういう善子ちゃんも、誘ったときは返信が一番早かったよね~」
ヨハネ「そ、そうよ!私はずっと楽しみにしてたのよ!悪い!?」
杏樹「善子ちゃん、可愛い」
愛香「うちの自慢の堕天使でございます」ダキツキ
ヨハネ「ちょっとー!!!!」
杏樹「あ、そういえば、ゲーム持ってきたんだった」
千歌「何持ってきたの?」
杏樹「Switch。みんなでやろー!」

有紗「ふわぁ、おはよー」
ダイヤ「気が付いたら私も寝ていましたわ」
杏樹「あ、有紗ちゃん起きた。あ、もうこんな時間か」
時計を見ると、何だかんだで2時間くらい経ってた。もう夕飯時
愛香「おなかすいた~」
ヨハネ「そうね。もういい時間だものね」
千歌「じゃあそろそろ・・・今日は千歌が腕を揮ってお鍋作るよ!」
愛香「え、大丈夫なの?」
ヨハネ「食べられるものを作って頂戴ね」
有紗「千歌ちゃんって料理できるの?」
ダイヤ「色々心配ですわ」
千歌「千歌そんなに料理できないイメージなの!?ショックだよ!」
杏樹「はいはい。千歌1人だと不安だから。私も手伝うよ」
千歌「杏ちゃんまでー!!!」

杏樹「と言っても、鍋のダシは取ってあるし、具材は切るだけだから、そんなに手間は掛からないんだけどね」
愛香「今日はあいあい、もとい職人が居ないからなぁ」
ヨハネ「職人って呼ばれてるのは知ってたけど、お鍋がきっかけだったのね」
有紗「呼ぶ?あいあい」
千歌「私がやるからだいじょーぶ!!!」
5人「「「「「・・・・・」」」」」
ダイヤ「有紗さん、降幡さんを呼んで下さい」
千歌「大丈夫だってばー!!!」

気が付けば、外は雪が舞っていた。こうしてクリスマスにワイワイするのも楽しくて良いよね。

だいじな時はいつも
一緒にすごしたいから