【なにをやめるのか?に拘る】 | Live with Max.

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世の中のあらゆることは、人間関係に行きつく。
そんな視点でいろんなことを考えながら書いています。

 9月20日、秋田でのレッスンを最後に、レスミルズインストラクターとしての自分にピリオドを打ちました。

 理由は、もう既に3ヵ月間まともにレッスンをできていなかったことと、それが今後どのくらい続くのかはっきりと現時点では判断できないから。いるんだかいないんだか分からないような状態が長期間続き、目処が立たない状態であれば、いったん辞めるべきかなと。建前的にはそんな理由です。

 少し前までは、レッスンを担当し続けることは良いことだなぁと思っていました。振り返るとそれが可能な状態だったからそう判断していたのかも知れない。
 それが可能じゃないってことは、当然、他にやらなくてはいけないことがあるわけなんですね。簡単に言うとそれがレッスンをやめる目的です。これが本音。

 僕は数ヶ月前から、仕事がマルチタスク状態で手一杯なのをごまかしながらやっていることを認めるようになってきた。自分で積極的に仕事を増やし過ぎてしまったことが原因。
 自分のキャパや能力の問題があるにせよ、そんな状態で、良い仕事なんてできるわけがない。自分で「やる」と言って作った仕事だからギブアップしたくなくてズルズルときてしまった。これは完全に病気です。

 今後は「何をしないか?辞めるべきか?」にも拘っていこう。本気でそう身に染みたことは良い経験だったかも知れない。
ここで、「またやれる機会はあるかも知れないから、引退じゃなくてお休みってことにしとこう」ってことも可能だけど、それじゃ全然拘っているとは言えない。現実的に可能だとしても、そういう姿勢が、必ず目に見えないところで結果にかかわってくる。

 レッスンをやめるというのは、僕にとって大きなことではあるけど、何もそういうことだけではない。普段からしている小さなことについても同じことが言える。

 映画やテレビを見てはいけない、趣味レベルの雑誌を読んではいけない、現状に即直結しない勉強や読書もしてはいけない、新聞も読んではいけない。そんなことはやめよう。

 大げさだとか、それは極端だとか、そんな声が聞こえてきそうだが、誤解を恐れず主張します。起業しようとか、今のビジネスで成功しようと思うなら、そのくらいの姿勢で良いと僕は思った。
 
 映画やテレビを見ること、趣味レベルの情報を集めていること、読書も勉強も新聞を読むことも。はっきり言ってそんなことは誰でもしていることですよね。
 それが成功に「今」直結することなのかどうかを見極めている。これが成功している人とそうでない人の違いではないだろうか?他の人と違うことをやっているから成功しているはずじゃないですか。

簡単な例でいうと、以下のようなこと。

①社内で、『○○のことならあなたが一番詳しい、任せられる』と思われるための知識やスキルといった能力があるか?

②顧客から、『○○のことなら御社に相談するのが一番だと思って』と相談されるためのノウハウや実績があるか?

③そのような信用を得られる人格や会社の対応があるか?

 1ヵ月で本を10冊読んでも、仕事以外で夢中になれることも大切できたとして、①~③のようにお客様や会社のために「今」貢献できているか?それができてなかったら何のためだろう?いつか役立つから?誰のために?それとも本やメルマガにそう書かれているから?

 そういうことが成功に必要だと思っているうちは、次のステージは遠い。僕は先ほど書いたような失敗を通して、ようやくその意味に気付いた。少なくとも起業して成功するタイプではない。
 ①~③のようなことに直結することは、成功のためという視点でみれば、実は平凡なことですよね。当たり前。
 でも、そこで突出した結果を出すことは、その他大勢の人とは取組方のレベルが異なる。だから大勢の人がしているようなことを自分がやっていてはいけないという意味です。


 阪急電鉄や宝塚歌劇団をはじめとする、阪急東宝グループを成功へと導いた創業者である小林一三氏のこんな言葉がある。


「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ」


 他の事ではなく、まずは今できること、与えられたことにとことん集中しなさい。自分が直接影響を与えられることが、どんなに小さく狭い範囲であろうと、そこを一生懸命照らすことができる人が次のステージに進む。

 アドラー心理学的に考えると、そもそも新たなステージなんてものは存在しない。そのために「今」があるわけではない。今という時間は「今できることをするため」にある。未来は「今」の積み重ねでしかないのだから。「今、ここ」がすでにもう本番なのである。表現は違えど、小林氏の言葉とも一致するではないか。


 自分が最も大きな影響力を発揮できることは、どんなことか?背伸びせずにそのことに集中してみよう。それ以外のことは勇気を持ってやめよう。それによって、今まで気づかなかった隙間があることにも気づけるはず。

 新しいことをする前に、まずはその隙間を埋めるために「何をしないか?何をやめるか?」に拘ってみたい。
 
 ラストレッスンが終わってから、改めてそんなことを考えた。この姿勢でいこうと。