カタ~イ頭を柔らかくするFireBlueの頭の体操 ミステリー編 パート2。
帰っ~てきたぞ、帰っ~てきたぞ、ミステリー![]()
では、さっそく問題です。
次の文を読んで、謎を解き明かして下さい。
俺はしがないサラリーマン。
今日も地下鉄
と電車
を交互に乗り継いで職場へと向かう。
都心から離れた郊外に念願の家
を持った俺は、片道2時間強の道のりを最寄駅
から順に地下鉄
→電車
→地下鉄
と乗り継いで職場へと通勤している。
残業や出張があれば、終電になってしまう。
ただ、この終電がやっかいで、最寄り駅
に終電で着いたとしたら、自宅近くのバス停
を通るバス
はもうない。
電車
や地下鉄
の終電よりも終バス
の時間は早いのだ。
お蔭で、終電になれば自宅までの4キロほどの道のりを歩くか、タクシー
に乗らなければならなくなる。
その辺は不便なのだが、それも仕方はない。
サラリーマンの宿命だ。
そして、今日は最悪なことに遠くの支店まで出張に行かされた挙句、残業も重なったため、最寄駅
に向かう地下鉄
は終電になってしまった![]()
「お、終電には間に合うな。よかった。」
俺は時間を確認すると、地下鉄
の構内に入って行った。
地下鉄
の構内に入ると、ホームレスらしき男が人が通るたびに何やらつぶやいている。
俺は、男がつぶやいている言葉が気になったので、近づいてみることにした。
男の前を一人のおばさんが通った。
すると、男は聞こえるか聞こえないかのギリギリの声の大きさで「豚
」とつぶやいた。
“おいおい、いくら何でも聞こえたらヤバくないか?確かに太った人だったけど、悪口はよくないぜ。”
俺は内心冷や冷やしながら男を見ていた。
今度は一人のビジネスマンが男の前を通った。
すると、男は「人」とつぶやいた。
“はあ? 今度は何も思い浮かばなかったのか。 まあ、あのビジネスマンは太ってもいないし、痩せてもいない。別段、特徴があるというわけじゃないしな…。”
まったく、人騒がせな。
くだらんことに時間を食ってしまった。
さっさと帰ろう。
その日、俺はホームに入ってきた(地下鉄
の)終電に乗り、帰路についた。
それから、2週間後、再び残業で遅くなった俺は、最寄り駅
に向かう地下鉄
の構内に降り立った。
「お、あの男…。そうか、あの時の男か…。今日は放っておこう。」
地下鉄の構内に入って、俺の目に飛び込んできたのは以前にぶつくさつぶやいていたホームレスらしき男だった。
俺は、その男の前を通り過ぎた。
すると、男が「牛
」とつぶやいたのが聞こえた。
“え!? どういうことだ? 俺は痩せているし、牛
に似ていると言われたこともないぞ。顔は牛
というより、馬面に近いし…。”
俺がしばし呆然としていると、男の前を中年男性が通った。
すると、男は「鳥
」とつぶやいた。
“鳥
だって?どういうことだ? あの中年男性はどう見たって肥満体型じゃないか。それがなぜ鳥
なんだ?”
さらに、今度は男の前を中年のおばさんが通った。
すると、男は「イカ
」とつぶやいた。
“あの太ったおばさんはイカ
だって? いったいこの男は何を言っているんだ?”
俺はしばらく男の様子を見ていた。
男は、次々と自分の前を通り過ぎた人物について、ぶつぶつとつぶやいていた。
俺はそれを見て、“この男は次に生まれ変わるのが何かを言い当てているのかもしれない”と考えた。
確かめようと思ったが、終電の時間が来たので、ホームへ向かい、地下鉄
に飛び乗り家路についた。
その後、何度かそのホームレスらしき男が地下鉄の構内で同じようにつぶやいているのを見かけた。
俺は、ある日、思い切って男に話しかけ、「その“能力”を身につけるにはどうしたらいいのか?」と尋ねてみた。
すると、男は笑いながら「“能力”だなんて大したことじゃない。ワシはただ誰よりも鼻が利くだけじゃ。それで、直前に食べたものが何なのかが臭いで分かるんじゃよ。」と言った。
なあんだ。
本当に大したことじゃない。
俺は思わず大笑い
してしまった。
俺はつまらぬことに時間を割いてしまったことを笑い飛ばしながら、家路を急いだ。
さあ、この文の謎を解き明かして下さい。
尚、解答はコメントにお願い致します。
ちなみに、正解は20日の夕方にアップします。