これは、さいだん座にある星雲NGC6188です。
地球からの距離は4000光年です。
まるで油絵を思わせるような色彩を放っています。
この星雲の赤い部分は硫黄分子ガス、緑の部分は水素分子ガス、青い部分は酸素分子ガスからできています。
この星雲の左右の幅は200光年もの大きさです。
ちなみに、この星雲は今から数百万年前にできたものと考えられています。
数百万円前にできた星雲の光が、4000年もかかって地球に到達している…。
すごいですよね。
ここら辺で、光年という単位についてみてみましょう。
1光年は光(電磁波)が1年間に進む距離と定義されています。
その長さは約9.46×10の12乗キロメートル(9.46ペタメートル)に相当します。
より正確に言うと、光子が自由空間かつ重力場および磁場の影響を受けない空間を1ユリウス年(365.2500日 = 31,557,600秒)の間に通過する長さです。
真空中の光速度が 2億9979万2458 m/s であるので、1光年は 9460兆7304億7258万800 m となります(光速度や1年の長さの値は天文定数として1984年に定められました)。
光年は、銀河や恒星などの天体までの距離を表すのによく用いられているので、知っている人も多いと思います。
ホント、光年をキロメートル単位で表すと文字通り天文学的数字になりますよね(^_^;)
現在天文学では、恒星までの距離を示すときにはパーセクが用いられています。
パーセクは、1天文単位動いたときの視差が1秒となる距離のことで、1パーセクは約3.26光年となります。
パーセクは観測データから簡単に求めることができ、相互参照できることからよく用いられています。
しかし、科学者以外の一般大衆の間では、直感的に理解しやすい光年の方が広く使われています。
※1光年=約63241天文単位。
光年に関連して、光が1時間、1分間、1秒間に進む距離として光時、光分、光秒という単位も定義できます。
1光時は 1兆792億5284万8800 m、1光分は 179億8754万7480 m、1光秒は 2億9979万2458 m となります(お~なんちゅう数字や頭痛い)。
なお、地球からの距離が1光年の星を見る場合、見ている光はその星から1年前に発せられたものであるため、1年前のその星を見ていることになります。
もし、たった今、その星が何らかの原因で消滅したとしても、地球からはその星の1年前の光しか見ることができないため、今後1年間は星がまだそこに存在しているように見えるのです。
1光年以下の単位(光月など)は、星系内の天体に関してよく使われます。
光年は比較的近い恒星間の距離、同じ渦巻銀河内や球状星団内の恒星間の距離を表すのに使われます。
キロ光年は "kly" と略記され、1000光年すなわち約307パーセクを表します。
キロ光年単位の距離としては銀河の構造の寸法などがあります。
メガ光年は "Mly" と略記され、100万光年すなわち約306,600パーセクを表します。
メガ光年単位の距離としては銀河と銀河の距離や銀河団の距離などがあります。
ギガ光年は "Gly" と略記され、10億光年を表し、通常使われる最も大きな距離の単位の一つです。
1ギガ光年は約3億660万パーセクになります。
ギガ光年単位の距離としてはクエーサーやグレートウォールなどがあります。
こうやってみると、天文の単位って、まさに天文学的数字が並びますね(^_^;)
