これは、2010年4月に太陽活動宇宙天文台(SDO)によって撮影されたものです。
このプロミネンスは、今までに観測されたものの中でも最大規模の太陽紅炎の噴出です。
ここ数ヶ月、太陽はその活動を活発化しており、今後数年間に渡り太陽極大期に到達することが分かっています。
つまり、太陽黒点や太陽爆発が増加することを意味しています。
それは、地球の気候に影響を及ぼすということでもある。
一般に、太陽黒点と聞けば、「太陽の光っていない部分」ととらわれがちですが、単に周囲の温度よりも約1%暗いというだけであり、周囲よりも光が弱いので黒く見えるだけに過ぎないのです。
この黒点が発生するとき、黒点の周囲に“白斑”と呼ばれる明るい部分ができ、太陽全体としてはより明るくなります。
白斑は他の部分よりも1.1~1.5%明るく、黒点が多数発生した場合に地球が浴びる太陽光は全体で約0.1%増えることになり、地球の平均気温が0.1~0.2度上昇します。
逆に黒点が減少する極小期には、地球の平均気温は下がります。
要するに、太陽の活動の変化(=太陽周期の変動)が地球の気候に大きく影響を与えているのです。
尚、太陽の周期変動は11年周期で運行していることが、2009年にNASAゴダード宇宙飛行センターによって確認されています。
