報道によれば、「スアト・グエン(Thuat Nguyen)という名のベトナム人開発者がiTunesアカウントをハッキングし、iTunes App StoreのBooksセクションで自分のブック・アプリの評価と販売を不正にかさ上げした。」とのことだ。
The Next WebとEngadgetの両サイトは7月4日、iTunes App StoreのBooksセクションの売り上げランキングで、「上位50件のブック・アプリのうち42件をグエンという開発者のアプリが占めた。」と報じた。
MacRumorsサイトのあるフォーラムの投稿者は、「身に覚えのないiTunesの請求が500ドル以上に上っていることがわかった。」と苦情を述べた。
グエンという開発者のブック・アプリがランキングで不自然な上昇を記録したことについては、iPhoneアプリ開発者のアレックス・ブリー(Alex Brie)氏とパトリック・トンプソン(Patrick Thomson)氏も気づいた。
両氏のアプリを抜いて同開発者のアプリがランキングの上位に入り、両氏は仰天したという。
また、2人のユーザーが、グエンという開発者のアプリに対する評価の中で、「iTunesアカウントがハッキングされ、同開発者のアプリの購入に使われた。」と報告した。
この不正購入は総額200ドル分だったという。
Appleはこの問題について公式声明を発表していないが、同開発者のアプリはApp Storeから消えている。
アレックス・ブリー氏はブログで、Appleにこの問題を通報したと述べた。
同社のチームがこの問題を調査中という。
iTunesのアクティブ・アカウントは1億件以上に上っており、これらに対するハッキングは深刻な問題だ。
弱いパスワードを使ったり、フィッシング・サイトで個人情報を提供すると、口座を空っぽにされる危険がある。
そこで、3つの簡単な自衛策を以下に示す。
数字や特殊文字を含む長いパスワードを使う、
iTunes Storeの購入履歴に不審な購入記録がないか常にチェックする、
身に覚えのない購入記録があったら、Appleと自分の銀行に至急連絡する
以上の事柄を頭に叩き込んでおこう。