報道によれば、「ペットとして飼われている犬や猫の細菌が人間に感染し、しかも死亡者が2002年以降で6人もいる。」と 毎日新聞のニュースサイト『毎日jp』が伝え、話題となっている。
犬や猫などのペットを家族同然の存在として飼っている人にとって、いきなり「ペットと過度に接触するな!」と言われても酷な話である。
この報道に対して、
「嘘~!?」、
「犬飼ってるから気をつけよう」、
「ウチの子にはそんなものいない」、
「いや、今更だし…」
など、さまざまなコメントがネット上で飛び交っている。
毎日新聞の記事によると、
「ペットの犬や猫の口の中にいる細菌『カプノサイトファーガ属菌』が人間に感染し、2002年以降だけで6人の死者が出ている。
感染して発症する確率は低いものの、発症すれば重症化する恐れがあり、ペットとキスをするなど過度な触れ合いを避けるよう、厚生労働省は全国の自治体や医師会、獣医師会などに文書で詳しい情報を発信した。」
とある。
この報道記事にあるカプノサイトファーガ属菌とは、一体全体何じゃらほい
?
厚生労働省のサイトによると、
「カプノサイトファーガ属菌は、動物の口腔内に常在する細菌。
犬や猫に咬まれたりひっかかれたりすることで感染・発症する。
特に免疫機能が低下した人が重症化する傾向のある感染症である。」
とのことだ。
人間同士の感染はなく、発熱、倦怠感、腹痛、吐き気、頭痛などの症状が出て、もし重症になると敗血症や髄膜炎を起こして播種性血管内凝固症候群(DIC)や敗血性ショック、多臓器不全に進行して死に至る。
日本では、2002年~2009年の間、40~90歳代の14人の患者のうち、重症の6人が死亡、14人中11人が全身で細菌感染による炎症が起きて敗血症になり、その感染した原因として、犬に咬まれたのが6例、猫にひっかかれたのが4例、猫に咬まれたのが2例とのことだ。
下の表は、国内における感染報告例だ↓。
さらに、このカプノサイトファーガ属菌がやっかいなのが「健康な犬、猫が持つ常在菌」であるということに尽きる。
つまり、これは、野良犬や野良猫だけでなく、普段からペットとして飼っている犬や猫の口腔内に確実にカプノサイトファーガ属菌がいるということを表している。
それゆえに、この記事が配信されてからは驚きとショックから数多くのコメントが寄せられているそうだ。
たとえば、
「猫たちと毎日キスしているけどダメなの?」、
「猫があくびしたら口ん中に指入れたりしますが×なの? そんなんいやー°・(ノД`)・°・」、
「無理無理!!! チューできないとか無理そっちのが死ぬ!!」、
「構わねえさそんな事。咬まれる、引っ掻かれる。も当たり前。これで発症してないんだから大丈夫。」、
「病気が怖くて犬なんて飼えねーよ。」
などの声が書き込みされている。
意外にも、感染の可能性を指摘されても全然気にしないタイプがけっこう多いようだ。
その一方で、
「なんでみんな平気でできるの?」、
「昔から言われてるやん、これ常識じゃね?」、
「スキンシップをした後、ちゃんと手洗いとかうがいとかしないのがいけないんじゃw」
など、冷静に受け止めている飼い主たちもいて、まさにほぼ半々の反応のようだ。
ちなみに、もし咬まれたり引っかかれたりした場合、できた傷口を流水でよく洗うこと、そして少しでも異常を感じたらすぐ医療機関にかかることが重要。
これは犬猫に限ったことではない。
ペットと触れ合った後、必ず石鹸や薬用ハンドソープ等で手を洗うというのは常識だ。
外出先から帰宅したら、必ず手洗いやうがいをするはず。
それと同じだ。
