報道によれば、10日、gooメールで3月末のリニューアル以来、さまざまな不具合が報告されている。
NTTレゾナントのWebメールサービス「gooメール」で、3月31日のリニューアル以降、「メールを開けない」「メールが文字化けする」など不具合が多数報告されている。
同社は不具合を順次改修しており、6月中をめどに、すべての不具合を解消したい考えだ。
gooメールは3月31日に大幅なリニューアルを実施。
ユーザーインタフェースをAjax(Asynchronous JavaScript+XML)ベースに刷新したほか、メール容量を拡大し、携帯電話の絵文字に対応するなどさまざまな変更を加えた。
だがその直後から、「メールが届かない」「メールを開けない」「メールを作成できない」「レスポンスが遅い」「メールの件名や送信元アドレスが文字化けする」など不具合の報告がユーザーから相次ぎ、不具合をまとめたWikiもユーザーによって作られた。
同社は、
リニューアル直後、想定以上のアクセス集中でレスポンスが滞った、
特にInternet Explorer 6/7のユーザーで、情報の読み込み・表示にきわめて時間がかかる場合がある、
4月13日~14日にかけ、メールの件名と異なるメール本文が表示される場合があった、
メールの件名や送信元アドレスが文字化けすることがある
――といった不具合を認めている。
この他にも「多数の不具合を確認しているが、すべてのお客様で発生しているのではなく、利用環境によって発生する場合としない場合がある」という。
gooメールがサポート対象としているWebブラウザ(PCはIE 6.0以上とFirefox 3.5以上だ。
サポート対象環境一覧)以外の利用による不具合報告も多く、推奨ブラウザ(IE 8.0以上/Firefox 3.5以上)で使えば、不具合の多くが解消するという。
同社は現在、不具合が起きている環境をユーザーに確認しながら改修作業を進めているが、「旧システムよりプログラムがより複雑になってしまっていることや、最新のWebブラウザだけでなくIE 6/7でも個別に動作試験を行う必要があるため」時間がかかっているとし、6月中の解消を目指している。
ユーザーからは「リニューアル前に戻してほしい」という声もあがっているが、「旧システムはすでにサービス提供できる状態にはない」ため戻せないという。
旧システムと同様の軽快さで使えるという、簡易な機能のみを搭載した「シンプル版」を5月下旬に提供する予定だ。
有料版ユーザーに対しては、「一部のユーザーで、メールの確認や作成するという基本機能のご利用にもご不便を強いてしまっていることを重く受け止め」、4月分、5月分の利用料金を無料にすることを決めた。
対象ユーザーには連絡済みという。
NTTグループが提供するネットサービスの長期にわたる不具合としては、昨年、NTTデータのブログサービス「Doblog」(ドブログ)がサーバのHDD障害で3か月間投稿不能になり、そのままサービスを終了した例がある。
gooメールは、NTTドコモ携帯と連携した無料のWebメールサービス「ドコモwebメール」(4月14日にスタート)のプラットフォームにも使われている。
