報道によれば、2010年3月15、日大手セキュリティ・ベンダーのトレンドマイクロ株式会社は、同社のセキュリティポータルサイト「インターネット・セキュリティ・ナレッジ」において、「SEO ポイズニングで偽セキュリティソフトに誘導する事例」を公開した。
SEO ポイズニングとは、「検索サイトでキーワードを入力して表示された検索結果の上位に、不正な Web サイトを表示させる手法」のことだ。
一般に Web サイトを検索結果上位に表示させるための工夫を SEO(Search Engine Optimization)というが、これを悪意を持って行うことから SEO ポイズニングと呼ばれるようになった。
この「 SEO ポイズニングによって不正な Web サイトを訪問させ、偽セキュリティソフトに誘導し、金銭や個人情報を盗もうとする手口が相次いで見つかっている。
偽セキュリティソフトとは「大した機能を持たないにも関わらず、セキュリティ対策が行えると偽って配布されるソフトのことで、多くの場合、PC がウイルスに感染していないにも関わらず、偽の警告を表示しユーザーに対して恐怖を煽り、問題を解消したければ、有償版を購入する必要がある。」というメッセージを表示して金銭を騙しとるものだ。
この場合、有償版の代金として金銭を騙し取られてしまうだけでなく、偽セキュリティソフトの購入時に利用したクレジットカードの ID やパスワードから、さらに大きな金銭被害に発展する可能性もある。
2010年では世界中から注目が集まっているアップルのタブレット型 PC「iPad」や「ハイチ大地震」、「ジョニー・デップ死去」などのキーワードで検索した際にでてくる検索結果に SEO ポイズニングが確認されたとのことだ。