セキュリティ・ソフトウェア・ベンダーのG Data Softwareは10日、2009年下半期のマルウェアレポートを公開した。
それによると、2009年1年間に約160万の新種マルウェア(=不正プログラム)が発生したという。
G Dataセキュリティラボの調べによれば、2009年下半期の新種マルウェアの発生数は、924,053種にのぼったとのことだ。
2009年1年間では、合計1,588,005種となり、これまでもっとも多かった2008年の約900,000種よりも上昇した。
これは、20秒ごとにあらたなマルウェアの攻撃があったことを意味する。
また、2007年の133,253種と比較すると、たった2年で10倍増になったことを示している。
月別の増加傾向は、年初の1月が150,000種で第一のピークがあり、その後の5ヶ月はやや減少傾向にあったものの、7月には1月とほぼ同数となり、その後9~11月は大幅に上昇し、12月は100,000以下に減少した。
構成比では、トロイの木馬型が42.6%を占め、上半期よりも増加し最悪の数字となった。
ダウンローダーが次に多く20.3%、バックドア、スパイウェア、ワームと続いた。
ワームの上昇は、USBメモリから感染するタイプの「バスン(Basun)」ワームの増加によるとのことだ。
そして、機能と特性で分類されたマルウェア種(ファミリー)別でみた場合、下半期に急上昇したのは、トロイの木馬系の「ゲノム(Genome)」で1日に184の亜種が登場した。
なお、マルウェアの総数は増えているものの、全体的にはマルウェア種は減少したとのことだ。
これは、亜種が多く作られ、特定のマルウェア種が集中的に使用されているということを意味している。
プラットフォーム別にみると、Windowsが99.0%と独占。
Macintoshや携帯電話なども以前と比べると注意が必要だが、それでも全体数からみると、圧倒的にWindowsにマルウェアは集中している。
同レポートは20ページで構成されており、さらに詳細に現状を分析したものとなっている。
とくにFacebookやTwitterなど、ソーシャル系のサイトやアプリでの傾向分析を行っており、2010年はさらに注意が必要となる。
※PDFファイルはG Data Software社サイトにて公開中。