大手セキュリティ・ベンダーのBitDefenderやESET(エストニア)によると、

知能テストに見せかけHDDのデータを破壊する危険なワーム」による被害が拡大しているという。


しかも、性質の悪い事にUSBメモリ等を通じて世界各地で被害が拡大しているというのだ。

 

2社の報告によると、このワームは1月25日までに「Zimuse.A」と「Zimuse.B」の2種類がの出現が確認されている。


そのいずれもがWindowsをターゲットにしている。


感染経路はUSBメモリ等のほか、正規のWebサイトに組み込まれていることがあり、一見すると無害な知能テストプログラムに見せかけてあるという。



これを実行すると、Windowsシステムの重要部分にワームのコピーが複数作成される。


そして、厄介なことに感染してすぐには動作を開始しない(=潜伏)ため、パソコンユーザーがその時点で感染に気づくことがほとんど不可能だという。


しかし感染から20~40日が経つと、不審なエラーメッセージが表示される。

そして、その次にエラーメッセージに従いパソコンを再起動すると、パソコン動時にまず読み込まれるHDDの先頭部分、マスターブートレコード(MBR)の最初の50KB(キロバイト)を上書きして破壊する。


つまり、パソコンが起動できなくなるというわけだ。



このワームはスロバキアで出現し、感染は当初、同国内のみにとどまっていた。


ところが、1月22日までには米国での感染者がスロバキアを上回り、タイやスペイン、イタリアなどの欧州諸国にも拡大した。


おまけに企業のネットワークも、このワームに攻撃されているという。



こうしたワームの被害を防ぐためには、1重要なデータはバックアップを取ること、2出所不明のファイルに対する警戒を怠らないことが大切だとBitDefenderやESETは呼び掛けている。



注意しよう。