消防士といえば...

果敢に火災現場で消火活動にあたる姿を誰でも想像しますよね!
消防士にとっては現場がとても大きな仕事です。

今回は火災現場についてお話します!

近年一般住宅の火災は以前と比べて減少傾向にはあるものの、やはり火を使ってる以上火災の危険は存在しますし、オール電化であっても電気が起因して火災が発生することもあります。
一人一人の火災予防の心掛けで少なくすることは可能ですが、やはり生活する上でどこかに原因がある限り全国で火災件数を完全に0にするのは非常に難しい現状があります。
火災の原因は火だけではなく、製品の不具合や劣化に起因するものもあります。
劣化によるものだとしたら、古くなってきたので交換という判断はできますが、製品の不具合であればなかなか素人目では判断しがたいですよね。
私もそうです。

さて、少し話が逸れてしまいましたが
毎年発生する火災。
過酷なのは想像できると思いますが、私が実際に体験したことをもとに語っていきます。

まず当たり前ですが基本的に完全に消火するまで活動は終わりません。
その間家に帰ることはもちろんできません。
私が経験した火災は最長で記憶が正しければ8時間の消火活動にあたりました。
私はその頃、火災原因調査を担当する課にいましたので、消火活動終了後も調査にあたり確かそれが5時間程度行ったような...
消火活動終了後には一度署には戻っていますが、計13時間ほどの活動でした。
火災の覚知も丁度12時過ぎくらいでしたので、週休で家にいており起きていたため、睡眠は一切とらずの活動になりました...

まずいつ呼ばれるかわからない。
いつでも呼ばれる可能性があり、
いつ帰れるかもわからない。


という辛さもあります(そういうお仕事に就いているのでもちろん仕方ががないです)

体力的にも、もちろんハードです。

水利(消火栓等のことを差します)が近くになければ複数のホースを繋いで確保することになりますし、火勢の状況によっては放水の位置を変えたり、はしごを伸ばして高所でエンジンカッター(トタンやシャッターを切断することが出来る道具です)を使用し排煙作業にあたったり。

活動は様々ですが、動きっぱなしになります。
人命を守ることや周囲の住民への危険を避けるためにも、もちろん緊張感もはしります。
ストレスのかかる過酷な非日常的な時間を過ごします。

当たり前ですが火災で幸せになる人は存在しません。

家族の大切な思い出の物
財産
周囲の住民への不安
そして時には大切な方の命を一瞬で奪ってしまいます。

火元当事者の方々の辛い時を見ることも私たちの仕事の辛さになります。

消防が緊急で駆けつける現場は助けを求められてる現場です。
そこにはネガティブなものしかありませんが、私たちが駆けつけることによって少しでも住民の方々への安心感を与えていくことが私たちに求められていることだと自分は認識しています。


ただ辛いことばかりではありません。
現場活動が終了すれば周りの方々から感謝の言葉を頂けたり
普段の勤務で子どもが消防車に手を振ってくれたり
この職業をかっこいいと言ってくれる人もいます

辛いこともあるけど、嬉しいことだって沢山あります。
もちろんここに書いたのもたった一部です!
小さなことかもしれませんが、少なくとも自分はそういったことがあるからこの仕事が好きで、続けていられるのかなぁと思います。


少し長い文章になってしまいましたが、最後まで読んで下さった皆さんありがとうございます!
寒くなってきており、空気も乾燥し、地域によってはストーブもつけ始める時期では無いでしょうか?
火災には気をつけて生活しましょう!