入院9日目。

今朝も胸焼けと吐き気でスタート。

起床時が一番辛い。食事も中々摂る気にならない。そんな中届いた朝食もご飯250グラムに小鉢、みそ汁。以上。

このおかず内容でどうやってご飯を完食すればいいのだろうか…。


結局午前はあまり体調が良くなかったため、ゴロゴロと…。

ふと口を開けた瞬間に、唇の割けと痛みで唇が乾燥している事に気付く。

思えば、この部屋は無菌状態にするためか、換気機能がかなりしっかりしており、常時換気扇はON。更に、医師や看護師が入室してきた時にはその換気扇がセンサーによって“超強”に変わる。そのせいか部屋は乾燥気味ではあった。


リップクリームが欲しかったため、看護師さんにコンビニへ行きたいと相談。

医師に確認したところ、人が多い時間帯はダメだと。

変わりに『プロペト』という保湿の薬を処方してくれた。蓋を開けると半透明で半固体の塗り薬。

早速唇全体に塗ってみる。

感想…『なんだか気持ち悪い…。』

無味無臭ではあるが、妙にベタベタする感覚に違和感があった。

『やっぱり、昔から使用している万能のメンソレータムが良いな。』と使い慣れたリップクリームが欲しくなる。


ダメもと荷物の何処かにないかと鞄の中をあさってみる。

『そんなのある訳ないよね。』と諦めかけていたところ…カバンの奥底に緑の光が!!

メンソレータム発見!!

いつのものかわからないリップの外観は剥げかけたデザインとなっているものの、中を確認すると綺麗な状態が保たれている。

恐る恐る塗る私。

『いつもと同じだ』と安心した。


皆さんはリップクリームをいつも一本使い切った事がありますか?

私はこれまであの緑のリップクリームを一本使い切った事がなく、唇の乾燥期間が終わると共にそれはどこかに消え去っていた。

それがこんなタイミングに現れるとは…。

メンソレータムに感謝すると共にこれからは大事に扱う事を心に決めた🙏

神様 仏様 メンソレータム様🙇


その後の昼食も中々厳しい内容。

前半にも記載したが、おかずが寂しく、大量のご飯を持て余す。

昼食内容もご飯(250g)、春雨サラダ、白身フライ(1/2切れ)、ふりかけ。

薄味のおかずにご飯を食べきる事が困難だった。


夕方のコンビニ散策では何かご飯が進むものはないかと散策。

中々自分の欲するものがないなと諦めかけていたところ、またもや発見!!

私の目に止まったのは“えのき茸”であった。

小さい頃に母がよく購入していて、朝ごはんのお供に食べていた。

その時の記憶を思い返すと、美味しかった思い出が✨

即購入。


夕方になり、夕食が届くと早速試してみる。

ご飯の上に乗せて一口。

すると、滑らかな舌触りと程よい酸味が美味しく、飲み込むとするっと喉元を通る。

『私の求めていたものはこれだ!』と久しぶりに食に喜びを感じた。

こんな事でと思うかもしれないが、ベッド生活の一番の楽しみは食事である私にとっては大きな事であった。


こんな小さな喜びを感じながらも、食事に関する文句を言えるくらいまで元気になったんだなと。自分の中で、少し心の余裕を感じるのであった。


続く…。