ちゃりん。
仕事が終わって同じ職場の先輩と近くのたこ焼き屋へ
結構年の離れている先輩、アニキ。
同世代の動く辞書、刈り上げ君。
この二人と僕。
屋台っぽいお店でかなりうまいと地元じゃ有名らしい。
店内に入り注文し、出来上がるまでお店の中で待機。
(普通は店内で待機できないが、夜は客が少ないから店内に入れてもらえた)
(アニキの頭を見てなにかを察知したのかは知らないが)
アニキの頭はゆで卵のようにつるつるしている。
僕はニット帽、刈り上げ君もニット帽。
刈り上げ君と目が合い自然と目がいくゆで卵。
なんていい形をしているんだろう♡
そんな心の会話のキャッチボールが続いた。
店に入ってすぐアニキがビールを注文した
(アニキはすぐ酔っぱらうが、飲むペースが異常に早い)
たこ焼きができるまで20分くらい。
丸イスに座り、仕事の話、結婚について、はげについて(fromアニキ)
いろいろな話をした。
15分くらいたったころだろうか。
無口なアニキ。
ちらっと見ると缶ビールを3本あけていた。
わーーーーーーーお!
さすがアニキ!
かっこいいぜ!
そんな会話を店長も含めてしていた。
『できたでー』
たこ焼きができた。
よし、やっと食べれる!
寒いから歩きながら食べようZ!!!!!!
そんな事を考えながら、財布に手を伸ばす。
アニキが『おれだすからいい!』
僕と刈り上げ君は必死に『バラバラで大丈夫ですよ』と言った
必死の抵抗もアニキにごちそうになる形になったのだ。
明日ジュース買ってあげよう!心の中で思った
アニキはコーラも好きだからあえて、胡麻オーレでも買ってやるZ!!!!!!!!
そんなことも考えていた。
(アニキと僕は会社ではいじられキャラ)
いざ会計になり、渡す2000円
響いたアニキの声
ドスのきいた低い声
スキンヘッドで低い声
『連れはいらねえから』
え?まじかよ
言い間違えだとしてもショックを受けた。
刈り上げ君もびっくりしていた。
アニキは酔っぱらっていて無表情、無口。
怖かった。
家までの帰り道も3人の会話が少ないまま、
いつもの細道を通って帰った
アニキは最後小さい声で『お疲れ。』
そう言ってアパートに入って行った。
『ごちそうさまでした!』
刈り上げ君と部屋に入る寸前に言った。
アニキはドアから腕だけ出し、
手を上げた。
怖かったけど、かっこよかった
明日、胡麻オーレじゃなくコーラ買ってあげよ。
そう思いました。