4月29日の「サクラパパオー」昼公演、
観劇してきました。
めったに無い、さいたま公演。
上演のお知らせがあったときに娘に言ったら、
「行きたい」と即答されて、観劇することにしたのでした。
なんの予備知識もなく行くと、またストーリー追えずにもったいないことになるといけないと思い、
前日にHPを見たら、作家の鈴木聡さんの動画がアップされていました。
これは観劇前に観ておくと良いと思います。
そんなこんなで。
身支度にえらく時間がかかる娘。
できれば開場直後には入りたい私。
一緒に行くとはらはらといらいらで精神的によろしくなく、コインロッカー・ベイビーズもそれいゆ初演も、ギリギリになったそのトラウマが。
なので先に行って写真をぱちぱち。
初日の日に偵察に行ったときと同じアングルで撮ったつもりのこちら。
そしてお花がいっぱい。
パンフレットと同じデザインの絵がありました。
何度か入ったことがある場所だけど、
舞台観劇で来た回数はすくなくて、
不思議な気がした。
客席に入ると、
23階の笑いのように、緞帳がなくてセットが見えてる。
競馬場でのお話だけど、
舞台の真ん中にあるのは、メリーゴーランドのようなセット。
これがどんな風に見せてくれるのかなぁと、
照明が当たらないうちからオペラグラスでガン見。
さて、ここからはネタバレありですので、
NGの方はお引き取りを。
ただ、他の劇場で観劇される方にぜひ聞いてみたいことがあり、
どなたか他会場でのレポを待ってます(理由はここの下の方で書きます)。
最初に登場するのは実況の方。
第1レースのお知らせがあり、
人々が登場してくる。
何人かの人物の人となりがわかった頃、
塚ちゃん登場。
ライブで見せる派手な感じでなくて、
普通のサラリーマンっぽくて、でも声や身のこなしは塚ちゃん。
さらっと、軽くターンしたり、ひょいと登ったり、身のこなしは猫みたいにやわらか。
恋人ともうすぐ結婚するらしいんだけど、
隠していたとんでもない競馬好き。
過去に一度会ったことがある、色っぽいおねいさんと鉢合わせしてしまい、
隠そうと必死になっているうちに、
恋人を怒らせてしまう。
そのおねいさんと絡み始める別の地味ーな中年男性と塚ちゃんは一瞬のうちに意気投合。
さらにおねいさんと仲良しのエリートサラリーマンが片桐仁さん。
登場人物のひととなりや相関関係がだんだんわかって来たころにレース開始となる。
このメリーゴーランド状の競馬場が、
すごく効果的で。
直線コースと違って、
ずっとお馬さんたちがいるし、
そのお馬さんに乗って応援しているのは、馬券を買った人たち。
実況の方が実際の競馬のレース中継さながらに、
伝えるセリフで、
買ったのか負けたのか分かるようになってるのね。
少ない金額や、
複勝で買うと、
ローリスクだけどローリターン。
私はこういうタイプかな。
自分自身が競馬に行くなら、
きっとこういう感じでレースの勝敗よりもお馬さんの姿を観て楽しむ気がする。
第2レース。
登場人物はさらに増えて、
亡くなった夫が夢中だった競馬をやるようになった中年の女性。
この夫さんが女にも夢中になった、そのお相手がさきに登場したおねいさんなのね。
片桐仁さんの演じるエリート外交官も、
どうしても補填するお金が必要で、
大穴あててお金を作りたい、とか。
ハイリスクハイリターンの競馬になって行きそうな予感がしてくる。
登場人物が、
いろんな人生や事情を抱え、
競馬に掛ける金額や掛け方も様々。
パドックとかオッズとかの用語は、
競馬を知らない私みたいな人でも、
なんとなくは分かるようになってる。
そして、
夫を亡くした苦労人の女性、
フライヤーの下馬評(のようになってます)では、
「クローニン」とあります。
文字通り、苦労人の半生でした、この方、
しばらく観ているうちに思い出しました。
3月に観劇した「マリウス」で、
ヒロイン・ファニー役の瀧本美織さんのお母さん役だった広岡由里子さんだったのでした。
マリウス観劇直後に、
他の方のレポで、出演されると読んでいたのにすっかり忘れてた。
そのときも、
キャリア豊富な女優さんらしく、
セリフの量は一番多かった。
サクラパパオーでも、終わって気づけばやはりセリフの量は一番多いかも。
心の機微を演じる場面も多くて、
やっぱり芝居も実力主義なのね、と、
舞台とあまり関係ないところにちょっと感動してた。
競馬場にはバーのコーナーがあって、
たいていの方が飲み物を飲む。
その飲み物のチョイスがまたステキなの。
塚ちゃん演じる田原さんと、一瞬でお友達になる地味ーな中年男性はビール。
おねいさんは白ワイン。
苦労人の中年女性はチューハイ。
それぞれ、イメージぴったりなドリンクをオーダーするんですね。
ギャンブルにつきものなのかどうか、
競馬場に行ったことがないのでわからないけど、
賭け事とお酒はつきものです。
やっぱり大人の遊び場なんでしょう。
さて。
第4レースがこの日の最終レースなのですが(ナイター)、
確か第3レース辺りで初めて「サクラパパオー」というお馬さんの名前が出る。
それまで芝居のタイトルだということもすっかり忘れてた。
サクラパパオーというお馬さん、
只者ではないのですね。
そして、第4レースが終わったら、
このお話も終わる。
たった一夜のお話。
でも、長年憎み合っていた人たちが仲良くなったり、
お金が絡んだために騙し騙された人たちも気持ちが通じあったり、
最後にはみんな心を交わして帰っていくんですね。
塚ちゃんは、
序盤ではサラリーマン風にしてるけど、
やっぱり少しずつその身体能力を発揮するシーンが増えて行って、
本当に全力で演じ切っていました。
キラッキラの笑顔に汗が光って、
本当に華がある。
ステキでした。
パンフレットの他に、グッズも少しだけあるので、
それを買って劇場を出ました。
最寄り駅に行くときっと混んでいるかと思い、
1つ先の駅まで向かう道でお茶しました。
名古屋で初めて入ったのと同じコメダ。
で、私が他の公演会場で観劇される方にぜひ聞いてみたいことは。
お馬さんの名前がどうなってるのか、ということ。
競馬の馬の名前は、とても特徴的なのは有名なこと。
「ボンレスハムレット」
「ロミオとジュリエット」(うろ覚え)
的な、シェイクスピアにちなんだ名前がやたら出て来るのです。
もしかしたら、これは、
シェイクスピアで有名なさいたま芸術劇場に対するオマージュなのかしらん?
だとしたら、東京公演や仙台、愛知、大阪ではどうなるのか?
それが気になっているのです。
ということで、
俳優塚田僚一さんを初めて観ました。
A.B.C-Zはすごい。
いろんな可能性を持っている。
(私担当じゃないです)
ふぉ〜ゆ〜も往年のライバル、
ぜひ頑張って欲しいです(そっち!)