~水面越しの君へ~
青空の下、雨上がりの道路で僕は叫んでいる、
いつの間にか消えてしまった君が今水面越しで見えている、不思議で不思議じゃないような感覚、消えて欲しくないでもいつかはまた僕の前から消えてしまうのだろう、
夏の一番暑い日に君と一緒に遊んだ公園
毎日が夢のような日々を過ごしてきたのに僕に起きる不幸を君が幸せに変えてくれたのに僕の前で居なくなったどうして死んでしまったの?
僕があの時ちゃんと君のそばにいてあげたら良かったの?
夢も希望も失った僕は家に引き篭るようになった僕が生きていることさえ無駄だと思い始めたその時死んだはずの
君が今僕の目の前に突然現れて泣かないって言った幻覚かと思った、とうとうおかしくなってこんなものまで見えるようになったのかと…
「あの時の約束を思い出して、」
「あの時の約束?」
僕は君を失って何もかも忘れていた、
君と交わした約束それは…
タイムカプセルを掘り起こすこと
彼女と約束をしていたことそれは片方どちらかが死んでしまったら開けると約束したことを僕は忘れいたのだかれこれ10年前の話だから
タイムカプセルを埋めたところは曖昧だが覚えている
「小学校の正門を入った5つめの桜の木小さい山の裏の桜の木だったはず…」
少年はシャベルを持って廃校になった小学校へと足を踏み入れた。