やっぱりふとした瞬間に、前の職場に戻りたくなる時があって、苦しくなる。
私のアイデンティティーでもあった、看護師として働くこと。
ずっと別の場所も見たいと思っていて、別の場所を見たから分かったこと、戻りたいこと、やりたいこと。
たくさんある。

やっぱり、私の選択は全て正しかったのだけど、戻りたい、と思ってしまうのも、私の正直な気持ち。
もう戻れないから尚更。

それを言ったら、夫は、ずっと突き進むだけじゃなく、今みたいに休んで悩む期間も私には必要なんじゃないかな?って言う。
ゆっくり休んで、考える時間をもって、また進めばいいって。
ずーっと頑張ってるばっかりは無理だよって。
でもいまめっちゃだらだらしてるから、怠けグセがつくんじゃない?って言ったら、大丈夫、またいつか⚪︎⚪︎は燃えるよ、って。
それが何かは分からないけど。

仕事はなくしたけど、経験はずーっと私の中で生き続けるし、何より、私のことを一番理解してくれる人生のパートナーがそばに居てくれて、子どももそんな私を選んできてくれて。
私はすごく幸せ者だと思う。
なんだか脱け殻状態だけど、ゆっくり、今から私がすべきこと、やっていきたいことを見つめていきたい。
紙の日記でも書こうかな。

やっぱり私は看護に関わる仕事がしたい。
向いてる向いてないは別として。
汚くて危険でキツくて辛くて理不尽で臭くてつらい仕事だけど、砂漠で喉が渇いている人に水を差し入れるような、泳げなくて苦しんでいる人を助けるような、大切な大切な、崇高な仕事でもあると思う。
地味で苦しい、理不尽で面倒臭い仕事の方が99%。でも、1%だけ、とても崇高な部分があって、そこが好きで看護師の仕事が好きだ、という人が大半なんじゃないだろうか。
一生をかけても99%の理不尽で面倒臭い仕事しか見れない看護師もたくさんいる。
でも、私は、5年で1%の大切な部分を少しだけ覗けたから。
それは、前の職場の何人かの先輩が癖はあっても、素晴らしい看護師だったから出来たことで、だから私は前の職場に感謝しているし、理不尽なことや嫌なこと、嫌な先輩後輩はいたけど、結局前の職場が好きだったなあと思える。
苦しい職場で、病院からスタッフとして尊重もされないまま、患者さんのことを思って頑張って働いていた人たちも見たから、私がどれだけ恵まれていたか、そしてその職場で新卒から頑張っていた人がどれだけ頑張り屋かも分かった。
看護師なんて辞めて正解!あんな世界みんな腐ってる!と言う人の気持ちが今は分かる。
その人がどれだけ頑張ったか。理想と現実に挟まれ辛かったか。そして絶望したかも分かる。

無駄な経験なんて何ひとつなかった。

ゆっくりと自分の今までを棚卸ししよう。
丁寧に丁寧に。