今日は夜勤明け。
前の病棟での出来事をたくさん思い出す。
1年目のとき、同期の中で一番怒られて、トロいから、主任に辞めて他の道探せば?って言われたこともあった。
でも、患者さんのお母さんが、退院前に、「一番一生懸命だし、分からないことはちゃんと確認してくれる所がよかったよ。他のお母さん(看護師さんだった)も、一年生や二年生の中で一番できる看護師さんって褒めてたよ」と言ってくれたのが、凄く嬉しくて、まだ頑張ろうと思った。
みんなに手がかかる患者さんだと思われていたおじいさんの受け持ちになった。
ナースコールが多くて、食事を食べたくて仕方がない人だった。自宅に帰りたくて仕方がない人だった。
嚥下障害があって胃瘻をつくって、それでも頑張ってゼリーとかを食事介助していても少しで、介護力も不足していて、患者さんは苛立ってた。
認知症もあった。
そのおじいさんは、でも、「わしの受け持ちは⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎という、主任だろう」と、二年生の私のことを言った。
なぜか嬉しかった。
その人には未熟な私が主任くらい頼れる人に見えたみたいな気がして。
勘違いかもだけど。
発達障害があったけど、私のことを見るとき、ちょっと嬉しそうにしてくれた小児科の患者さん。
「本当にありがとうございました」と、退院のとき私に言ってくれたその子のお母さん。
私を見ると、
「⚪︎⚪︎くん、挨拶しなさい」と特別扱いしてくれたその子のお父さん。
「僕の患者のことを本当によく考えてくれてありがとう」と、そんなこと言う人じゃないのに、私に言ってくれた主治医の先生。
人工呼吸器をつけていた患者さん。
あなたに会うとほっとすると言ってくれた。
看護師を続けて欲しいと言ってくれた。
本当にありがとうございました、と小娘の私に言ってくれたその人の息子さん。
あなたが辞めるのは本当に残念、と、言ってくれた、師長さん。
いつでも戻ってきてと言ってくれた。
患者さんのことをよく考えてる、と褒めてくれた緩和専門看護師さん。
もう戻れない場所というのは、どうしてこんなにきらきらして輝いて見えるのだろう。
とりあえず、全て、とめてしまった。
看護師としての経歴を。
でも、ぜったいに白紙にはならない。させない。
私の人生の中で、この5年間は、たぶんずっと輝き続ける。
私はこれから、また、後悔や悩みながら、後からきらきらしていた、と思える生き方を探していく。
看護師でも看護師でなくても、自分に恥じない生き方をする。
もしあなたが一羽の雛を巣に戻すことができたのなら、あなたはけっして無駄に生きたことにはならないだろう。
好きな言葉。
大勢の人なんて助けなくても、誰かひとりを助けることができるのなら、そんなに尊いことはない。
私はこれからも、これはブレずにやっていく。
がんばろう。これからも。