グギョン・ゲーフラ考
BMWで "한국영 화이팅"(ハングギョン、ファイティン)のゲーフラが出ていますね。
ところで、グギョンのチャントでは 이겨라(イギョラ)という単語で応援しています。
昨年のグギョンのチャントには「fighting fifteen ハングギョン」というフレーズもありました。
以下、韓国語をちょいかじり日本人の乏しい知識での小論考。(記述の正しさを全く保証しません)
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日本では、韓国人スポーツ選手に対して、韓国語のフレーズで親愛の意を込めて応援しようという場合、이겨라(イギョラ)という単語を使うことが多いように思います(日本で日韓戦などがある時に在日のみなさんが使うフレーズも이겨라(イギョラ)が多い気がします)。이겨라(イギョラ)は、「勝つ」という意味の이기다(イギダ)という動詞の命令形です。直訳すれば「勝て」です。
一方、韓国では、スポーツで応援に使うのはfightingという英単語が圧倒的に多い印象です。
論考1:イギョラとfighting
過去の韓国の新聞記事をちらっと検索してみると、이겨라(イギョラ)という単語を応援の場面で使う事例は、1932年5月12日の東亜日報での駅伝大会の記事で使用されている例があるなど、かなり古い時期から使用されています。同様にfightingという単語を応援の場面で使う事例は、파이팅(パイティング)が1963年8月21日の京郷新聞のバスケットの記事が初出のようです(きちんと検索したわけではないですが、それ以前の記事で出てくるfightingは、頑張れ!のような応援語ではなく、fighting spiritのような名詞で使われています)。後述しますが、화이팅(ファイティング)という単語を応援の場面で使う事例は1964年が初出のようです。
過去の新聞記事では이겨라(イギョラ)が374回、파이팅(パイティン)が2917件、화이팅(ファイティン)が484件現れており、이겨라(イギョラ)の用例も決して少なくないものの、1960年代以降、fightingの用例が現れ、こちらが一般的になってきたという歴史があるようです。
論考2:パイティンとファイティン
fightingという単語を韓国人が発音するのを日本人が聞くと「パイティン」に聞こえます。これは、韓国語が一般的に子音fをパ行に近い韓国語に置き換えて発音する傾向があるためです。日本人は子音fをハ行に置き換えて発音するのと違いがあります。(英語nativeが聞けばどちらも子音fとは違う発音に聞こえるはずですが、日本語、韓国語の子音にfと同じ子音がない以上は仕方ありません。)
したがって、fightingという単語は、韓国語では파이팅(パイティン)と表記する例が多いようです。
ややこしくて恐縮ですが、韓国人でも子音fが日本人と同様にハ行に聞こえる者もいるようで화이팅(ファイティン)という単語も併用されています。前述のように、新聞記事にも파이팅(パイティン)2917件の他に、화이팅が484件現れており、화이팅も一般によく使われる韓国語ということになります。
とはいえ、二つの単語の併存は、国語学者的には好ましくないらしく、wikiによれば、파이팅が韓国国語院の定める標準語であり、화이팅は誤用例、とされています。なお、韓国国語院は、파이팅を「純化語」で表現する場合に、아자(アジャ)を推奨しているようです。(韓流ドラマでも、アジャ・アジャ・パイティン!みたいなフレーズが良く出てきますよね。冗長表現ですね。)
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ということで、グギョンを応援する時に使う、파이팅, 화이팅, 이겨라 についての小話でした。
