http://www.zakzak.co.jp/sports/baseball/news/20091203/bbl0912031221001-n2.htm
日本ハム藤井FAで発覚!メジャー移籍へ新たな抜け穴
“穴”空けた張本人は…
2日に公示された12球団保留選手名簿。野球協約の規定通りに日本ハムの欄には藤井秀悟の名前が記載された。が、日本ハムは再契約しないと明言している。となると、国内FAの権利しか持っていない身でFA宣言しながら、どこの球団からも手が挙がらなければ失業してしまう。国内FAしか権利のない選手は、海外へFA移籍できないからだ。
しかも、問題はこれだけで止まらない。保留選手名簿に載せたのに日本ハムが保留手当を支払わなければ、藤井は自由契約になる。そうなると、海外移籍も可能になってしまう。藤井が先例を作れば、9年でなく、8年でメジャー移籍する新しい抜け穴ができてしまうのだ。「まさかこういう形で国内FAと海外FAの格差が問題になってくるとは…」。3日午後、大阪市内のホテルで総会を開催した際、労組・日本プロ野球選手会(新井貴浩会長=阪神)幹部も、想定外の非常事態にあわてていた。
【巨人の獲得は「義務」】
それだけに巨人に藤井獲りの動きがあるという情報には、ホッと一安心だろう。が、感謝する必要はない。巨人には獲るべき責任があるからだ。「国内FAは8年に短縮。希望枠制度が廃止になった2008年のドラフト以降に入団した大学・社会人出身の選手は7年。海外FAは現行の9年」という現在のFA制度は、選手関係委員会の清武委員長(巨人代表)が中心になって改正したものだ。
メジャーへのFA移籍がこれまで以上に活発になるのを恐れて、海外FAだけ9年間のまま据え置き、国内FAは1年短縮して8年間とした。「7年でFAを飲まないのならば、法廷闘争も辞さない」という強硬姿勢だった当時の宮本慎也前会長(ヤクルト)に対する妥協案だった。「希望枠のなくなった08年以降のドラフトで入団した大学・社会人出身の選手は7年」という「7年」の数字を出して、選手会を納得させたのだ。
こういう経緯がある以上、巨人とすれば、藤井を獲得する必要があるだろう。国内同様に、FA8年でメジャー移籍できる抜け穴のある制度にしないためには、まず身をていして穴をふさぐ。これは選手のメジャー流出防止へ躍起の巨人の責任であり、義務だろう。(夕刊フジ編集委員・江尻良文)