「未だ行ならず(下) 空也十番勝負(五)決定版」(文春文庫)佐伯 泰英 (著)

長崎の地で福岡藩黒田屋敷の剣道場に加わり稽古を繰り返す坂崎空也。
そこに薩摩から江戸へ戻る途中の眉月と再会する。
一方で、酒匂兵衛入道の嫡男・太郎兵衛が鹿児島の屋敷から姿を消し長崎に向かった可能性が浮上する。
どこに逃げようと酒匂一派から逃れることはできないと考え、空也は覚悟を決め長崎で待ち受け、酒匂一派最強の酒匂太郎兵衛との対決に向かう。対決では、最初の一撃目で斬られるが、二撃目は相打ちで僅差の勝ちを得るが、傷は深く意識を失うところで終わる。