実は、先日、一応デビューのリサイタルから数えて10周年という記念日を、密かに迎えました。
色々あって、やっぱり自分にはピアノしかないと、ピアノの道を歩むことを決意した最初のコンサートでした。
2008年バレンタインコンサート昨日のことのようでもあり、随分昔だったんだろうなと頭で考えてもいますが、どんな演奏だったのか恐ろしいです(笑)
この最初のコンサートに来てくれた方などで未だに来て下さる方もいるし、何よりこの時、祖父母もわざわざ札幌まで聴きに来てくれて、家族には大変心配かけていましたが、祖父が私の挨拶が立派だったから、と言って泣いていたそうです。
今は耳が遠くなって、体力的にもコンサートを聴ける状況ではないですが、それが大きな思い出の一つになっています。
最近は、卒業演奏会で弾いた、アルベニスの組曲イベリアの曲をさらっています。
ええと、卒業演奏会となると、更に10年以上前ですね💦
それが、同じ作品が、全然ちがって見えるんです。これには、本当に驚きました。
この変化は特筆すべきことだなと思う程で、当時、初めてイベリアをさらったんですが、初めてだったこともあり、分からないことだらけでした。
スペインの魔物って感じで、イベリアは難曲です。当時は技術面にばかり気が行っていました。
速いパッセージはどんどん速く弾こうとしたし、アルベニスはf(フォルテ)を4つも5つも付けてfffffって平気で何度も書いてるしで、テンションMAXって感じになってました💦
だけど、今は、自分なりに色んな経験をして、色んな音楽や色んな場面での演奏をして来たので、この曲の弾き方が分かるようになったんです。
今は、何にも難しい曲じゃないよね?と思います。
自分に気負うことが若い時よりも無くなったというか、最近はあるがままの自分、無理をしない自分でいられるようになってきたので、
ここぞとばかりに技術を見せようとか、若い時のそういう気負いは無くなりました(笑)
イベリアを楽に弾いちゃいけないのか?
そんなことは無いです。(と、私は思ってます。)
巨匠ラローチャの演奏が好きで、スペイン音楽始めましたが、ラローチャの演奏は素晴らしいし大好きだけど、必ずしも参考にならないというか、
ラローチャは速すぎることも多いです。
今は、イベリアの素朴な良さ、身に染みて感じるようになった、そんな感じです。
大学の先生と相談して弾いてたんですが、
派手に弾きすぎていたな、とか、
音が複雑すぎてメロディーが出ずらいので、ペダルなどを多用し過ぎてました。
アルベニスはそんなこと書いてないのに!
ノンペダルにしたら、地味になるの。でも、いいの!地味で!
アルベニスは、すべて百も承知で書いてる。
もっと、土着的な、
素朴な、
民族らしい、
そんなハイカラでない、
ありのままの心や心象を書いてたんだろうな。
そんなことやら、過去にタイムスリップできたら、私にレッスンして教えてあげたいくらいです。
でも、そんな歩んできた道のりが、すべて今に繋がっているんですよね。
今、10年前とは違う確かな変化を実感してますが、ここからまた10年、変わっていけるのかな?
ありのままで、無理をする訳ではなく、だけどもっと素晴らしい世界で生きていたい。10年て、凄い年月かも。
父が珍しく連休で、旅行でも、と、
小樽に家族旅行して来ました🚗💨
図らずも、私の10周年の日でした🎶✨
神様からのプレゼントかな🎁
これからも、どんどん我が道を行きたいと思いますので、皆様どうぞ宜しくお願い致します🎶✨✨