夢幻小説13
皆が青白い顔をしている時だった。 皆が絶望に近い表情をしていると、岩田君が思い出すように口を開いた。『藤田君、いやいや,みんな思い出さないか、小学4年生の夏休みの時、僕たちはこの近くのゴルフ場に球拾いに入ったね。ゴルフ球を一つ50円から100円で引き取ってくれる朝鮮人のおばさんがいて、僕たちの小遣い稼ぎになっていたね。その時は皆で懸命に探した。でもその日はゴルフ客の打ち忘れ玉が少なく、僕たちは気落ちしていた。そして、時は夕刻になっていた。疲れ切った僕たちは、ゴルフ場の窪地にかたまり休んでいた。その時だった。あれ?見ろよ、ゴルフ場を誰かが走っているぞ!』誰かが叫んだ。『他にも球拾いに来た奴だろう』と言い、皆が其方へ視線をやると、なんと夕焼け移されたゴルフ場を走っているのは、窪地で休んでいた同級性の仲間たちではないか!?』 岩田君は、そう言うと『皆、思い出したろう』 ゜