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悔しい。
人を簡単に信じられる私が悔しい。
人を簡単に裏切る神経を持てる人がいるのが情けない。
世の中の世知辛さが悔しい。
自己の利益しか考えられない社会にいることが悔しい。
無力の自分が悔しい。
何も変えられない自分が悔しい。
理不尽だよ、世の中。
朝。

猛烈な吐き気に襲われ、眼が覚める。眼鏡を探すついでにチラリと時計に目をやると、6時すぎ。まだなんぼも寝ていない。窓からはこれからの時間活躍するであろう太陽の日差しが、遮光カーテンを貫いて私の部屋に明るさを届ける。隙間から射す光は、夜行性な上に寝起きの私には堪える。
ここ最近じゃこんな時間に起きるなんてなかったな、等と思考を巡らせていると、後頭部に鋭い痛みを感じた。頭痛までしてきたことに、今更気付く。
こりゃ久々の重度の二日酔いだな…と、気怠さをひしひしと感じながら、体を引きずりトイレへ向かう。酒は飲んでも飲まれるな、という言葉を考えた人は偉人だ。
ここでは眼鏡は外した。
これから目の当たりにするであろう物は、ハッキリと見る必要性を感じられなかったからだ。
吐く、という行為も、それまでになかなか勇気のいるもので、“ただ指を突っ込むだけ”と言葉にしてしまうと酷く短いが、そこに至るまでにプライドとか愛とか優しさとかなんかいろいろ棄てた気がする。死んだ魚の目、というものをしているであろう私、誰にも見せられない限界の顔。私が何をした?昨日の夜、アルコールの快楽に溺れた代償か?快活な私を返せ……!しかし「さあ、吐こうぞ!」と勇んでみても吐けるものでもない。
一念発起して、指を口の中に恐る恐る入れ、舌の奥を押す。
苦しい。
涙が出る。
「押すなキケン」と警告されている核兵器のボタンを押した気分だった。
胃とか肝臓とか、その他諸々の決して外気に触れちゃいけないような私の贓物が、全てお披露目されてしまいそう。お嫁に行けないわ…その前に死ぬ…!

ふと、蛙の姿が頭を過ぎる。彼等はあんなに小さいのに、体の中に異物感を覚えると、胃を口から外に出して洗う。確かな記憶だけども。
それに比べたら、私なんてこんな大きい体持て余してるだけではないか。蛙に出来て私に出来ない事なんておあり?いと口惜し。やってやんよ!蛙には負けられない。ゲロゲロ。鳴き声だよ。吐いた音じゃありません。ゲロゲロ。


えいっ!


ピーーーーーーーーーーーーーーー(しばらくお待ち下さい)


吐いた。ガーゴイルよろしく、ドバーーーーーーーーっと。

ワカメを。


WAKAME?
一瞬、眼鏡掛けようかな、とも思ったけど、紛れも無くワカメ。
そこに鎮座しておられますのは、完全なるワカメ。

夜に味噌汁飲みたくて、作ったもんなぁと思い出しつつ、止まらない私のパッション。


30分程たっても、私はトイレにいた。
私の精神状態は極限、思考回路はショート寸前。
ああ、私はワカメ製造機。
そう妄信できる程、とめどなく溢れ出すワカメ。
ごめんねトイレさん。
君はワカメを受け止める存在じゃないのに。

僕は、嗚呼僕は…!


一時間程トイレから出られずにいた私は、何とか吐き気という症状&ワカメから開放され、あとは頭痛、腹痛をバファリンという武器を以って真っ向勝負を仕掛けるだけ。これは勝ち試合だぜ…!と思っていたのは私だけだったみたいで。
未だに解決しねぇ。
何やってんだよバファリン。何時間経ってると思ってんだ。働けよオイ。


誰 か 助 け  て。
夏が嫌いだ。

私は暑さには滅法弱い。寒いのが好きだからか、本当に耐えられない。湿度が高かったら尚の上だ。むしむしする空気を吸って、呼吸をする。そのときにやってくるのはいつだって不快感だ。
そして虫。想像しただけで毛が逆立ちそうになる。実際逆立った事は一度も無いけれども。
続いて煩い。虫と相乗効果で殊更煩い。


冬の空気は凜として、シャキッとする。虫も外を飛んでいないし、雪が音を吸い込んでくれる。


そして夏にはあんまりいい思い出がない。
これが私の夏嫌いを助長する。


夏の終わりってどうもおセンチになってしまうなぁ。