そこに黒い影が……

「え、犬??」
それにしてはでかすぎる。

状況が読めずにいると、その犬のようなものは檻の中に白米をいれた。

「これは、餌??」
徐々に状況がつかめてきた。

「俺が犬にかわれてる??」

当然夢だと思った。あり得ないと思った。

でも、それにしては脳が冷静すぎるし、なにかおかしい。

檻から出され、状況を確認するため、外に出ようとすると大きな声で泣きわめかれた。

全く何をいってるかわかんない。何となく怒られていることだけ理解できる。

気にせずにいこうとおもったがどうも扉をあけれない。

ドアノブの位置が高すぎる。よくみると部屋自体が大きいのか。

ようやく冷静になってきた。いったん落ち着こうと思い部屋に戻る。

いや、やっぱりこんなことあるわけがない。あるわけないんだ。これは夢。時間がたてば元通りだ。

そういい聞かせた。

だが、なかなか時間がたっても目覚めない。

あっというまに数日が過ぎた。

何回寝ても、目覚めてもこの状況は変わらない。

やはり夢ではないことを強引に納得させた。

犬はずっと私のことをなでたりする。

正直うっとうしく思っていた。

そんなとき、ふと、犬がどこかに出ていった。

私はやっとうっとうしさから解放された。

だが、特にすることもない。

どこにいくこともできないし、目的もない。

そう考えているとなんだが寂しくなってきた。

一時すると犬が帰ってきた。

なんだか、無償に嬉しかった。

私は犬の膝の上で安心して眠った。



「キャンキャン!!」

コロの鳴き声で目覚める。

(あれ??もとの世界に戻った?)

(やはり、夢だったのか??)

「キャン!」

コロを見る。笑顔がこぼれてしまった。

コロを檻から出してやる。

「よーし、コロ、散歩いくか??」

「キャン!!」

何をいってるか何となくわかった気がした。