先日の全国選抜少年少女レスリング選手権大会での1コマ。



FFCハルキが、勝ち進んだ準決勝。
相手は全国上位の京都の選手。
ハルキ同様、恵まれた体格の持ち主です。

試合が始まって15秒ほどが経ち、
偶発的なバッティングで相手が鼻血を流してしまいました。

すぐにドクターが止血を行い、試合再開。

さらに数秒後、組み手でお互い力を入れた時、
血管が拡張してか再度鼻血が出てしまいました。

そして、また試合再開。
首投げに行こうとした所、逆に返されて2-2。

また出血。

相手の処置を待っている間、
ハルキの表情を見た私はすぐに分かった。

自分のせいで出血しているのではという動揺です。
動揺から、身体がすごく萎縮していました。


その後も試合が再開しても、
自分から攻めようとしないハルキ。


身体は大きいけど、心はとても優しい彼。
相手が血が出ていることに心配しながら闘っている。
自分が怪我を負わせたのではないか動揺している。


本来であれば、自分のチームの子供が苦戦している中、
セコンドとしてもっとアドバイスすべきかとも思いましたが、
ここはハルキに任せて、じっくり見ていました。


勝負の最中でしたが、すごく大事なことだと思う。
特にまだ小学生、これで動揺しない方が心配になる。
相手に気を配れること、自分でコントロールできること、
改めて、とても良い選手だと心から思いました。

ハルキのそういった性格が、
他クラブの子供達とも仲間になれ、
試合で応援してもらえるキャラクターなのかもしれない。
けど、他のFFCの子供達もきっとそうするだろう。

強さとは、自分を抑えられること。
相手の状況を察し、その状況に対応できることだと思う。
レスリングは相手を痛める行為が反則の競技。



いつの間にか競争ばかりに目が行き、
人を否定批判したり、受け入れなかったり、
自分の変化よりも、相手に変化を求めてしまう。
相手に過度な期待をもってしまい、足りなくなったら要求してしまう。
それで自分が正義と思ってしまうことってありますよね。
自分が有利になったことで優越感を感じることでしょう。



結果、この試合もしっかりフォールを収めましたが、
抑えている間も相手の表情を心配そうに見つめる彼は、
子供らしい、FFCらしい、模範となる闘いだと思いました。


彼の優しさが、こういった試合の場面でも
垣間見ることが出来たという幸せ、
指導してきて、本当に良かったと思いました。


子供にレスリングをさせる親御さんの期待って何だろう。
指導者が子供に求める強さって何だろう。
子供が自身に求める強さって何だろう。

答えは人それぞれかもしれないけど、
すごく、すごく、大切なことだと思います。