ワキガ・多汗症の治療法のひとつに「電気凝固法」という方法があります。
電気凝固法というのはエステによるワキガ治療の中でも、永久脱毛でよく用いられる方法で、毛根から数ミリ離れた皮膚に針をさして、高周波電流を流すことにより、毛根を固め抜き取る方法です。
脱毛と同時にアポクリン汗腺、皮脂腺も破壊できるため、ワキガや多汗症にも効果的ということですが、この方法でも汗腺類はやがて復活し、ふたたび分泌を始めるため、脱毛効果は別として、ワキガや多汗症には対応しきれない方法といえます。
そこで最近は、強いワキガの人にも満足が得られる「X針」とよばれるものが開発され、美容整形外科で行われる永久脱毛をワキガ治療に応用した、より効果的な治療ができるようになりました。
これを「X針電気凝固法」といいます。
従来の電気凝固法では、脱毛の場合と同様に、皮膚の表面から垂直に毛根に向かって針を挿入していました(これをA法と呼びます)。
そして、X針電気凝固法の場合は、ワキ毛の生えている端から皮膚表面と平行に、皮下組織にダイレクトにX針を挿入して、アポクリン汗腺を含めた数センチ範囲を、まとめて通電し凝固してしまう(これをB法と呼びます)というものです。
従来のA法では軽度のワキガ臭の人には効果があっても、中程度以上のワキガの人には、効果が期待できませんでした。
しかし、X針を使用するX針電気凝固法(B法)によって、中程度以上のワキガの人も「かなり」満足するレベルまで効果を得られるようになるというものです。
A法とB法では、それぞれメリット・デメリットがあります。
まず、A法では脱毛(3回程度の治療が必要)できますが、B法では脱毛ができません。
ワキガ臭に対しては、従来の絶縁針(A法)で3~5回凝固してから、X針(B法)を1~2回行うことでかなりの効果があがるそうです。
X針電気凝固法(A法、B法)の最大のメリットは、傷が残ることなく、手術後の日常生活にも支障がないということです。
また、治療の際は、ワキに局部麻酔を行うので痛みもありません。
X針電気凝固法で行うA法・B法をうまく使い分けることで、軽度~中程度以上の方まで幅広くワキガ・多汗症治療ができそうです。
満足するかしないかは、その人のワキガ・多汗症の悩みの強さと、どの程度までワキガ臭を軽減させたいかという希望、そしてアポクリン汗腺の量との兼ね合いで決まるといえます。
また、X針電気凝固法(B法)では脱毛しませんから、スソワキガ(陰部)の治療にも応用できる方法として有力でしょう。