書き出し。

 

正直にいえば、FF11に対しては、まるでこっちが現実だと感じるくらいの影響とか気持ちとか

プレイをして途方もない年月が経っているような感覚はあったけれど、

けっきょくのところ2002-2004年の2年くらいしかほぼやっていなくて

それこそ18年ほど、一世代もの間離れていたわけだけど

それは飽きたからやってないとかいうわけではなくて、

当時「第一の現実は、こっちなんだ」と感じる認識が生まれるくらいだったからこそ

「もうやめなくちゃいけない」って決心して

18年離れていたというところか、なにかのけじめみたいなつもりなのか、

もう二度とFF11には戻るつもりはないみたいなものがそこにあった気がするけれど

10年くらいならまだそういうものがあったかもしれないけれど

それこそ20年も経ったからか、

また、戻ってきた。

そうするとふしぎなことに、やっぱり自分にとっての第一の現実はこっちで、

離れていた18年間は、「現実から18年目をそらしていた」という気持ちになる強烈な感慨深いものがある....。

 

「何がどうして、そこまでFF11に対して思い入れがあるのか」については

 

それこそ初期から今日まで21年間ずっと毎日プレイし続けている人だっている

2002年当時の初期の頃の「熱苦しさ」に関してはほんとに、

「知っている人は知っている」という、ここでは他人任せにしたいところなのだけれど

 

まあなんだろう、そんなにこの記事では力を入れて書きたいつもりではなくて

 

他でも、Noteとかで記事を書いていたんだけれど

どうしてブログでまた作ったかというと

たとえば小学生だった当時には、好きだった人というのがいまして

新規復帰してからも衝撃の人と出会ったりして、

そういうなんとなく、だらだらと、

そしてプライバシーをつづるために

ブログが適切だと思ったので...。

 

他で書きすぎて書く気が起きないけど

20年前のことをまさかそのまま覚えてるわけでもなく

当時の20年前の日記から思い出しながら書き起こして書くと

 

2002年11月7日PC版開始の当時、ちょうど1か月経った12月6日に開始。

自分についていえば、当時小5だった。

まだ小学生といってもパソコンをはじめたのは4歳の頃で、

チャットをはじめてやったのはさぱりという3D空間を歩き回るソフトで、

小3からはあこがれてたクリエイターの影響でホームページを作って、

小4の頃からゲームクリエイターを目指してゲーム作りに没頭していた、

そうしてゲームクリエイターになりたいという気持ちにいちばん熱い時に迎えた、FF11の発売だった。

 

父親が買ってきたFF11。ただまぁ、オンラインゲームと聞いて、

真っ先に浮かんだのはその「さぱり」のような程度だったのだけれど

 

(そのさぱりって何?っていうのを今正確に思い出せなくなっているんだけれど、

 例えると、エバークエストみたいな程度のグラフィックの一応3D空間なのか?

 みたいな中で動物の着ぐるみみたいなやつらを動かして、他の人がいるところに集まって 

 所謂チャットをする、それだけのなんかソフトみたいなもの)

 

「今クロノトリガーやってるからパス」と言ったものの

12月5日。父親が開始した画面を見て

想像していたよりも壮大な画面、壮大な音楽、壮大な...

「おおおおおお」と早速やりたくなり翌日に開始した。

その時は「ちょっとやるだけ」と思っていた。

 

そうしてはじめのオープニングで渡される冒険者優待券の渡す相手のジャックがどうしても

見つからずに通りすがりに走っていた人に思い切って、声をかけた。

 

「あの」
「あい?」
「ジャックってどこにいるんですか?」
「んとね」


私は「○○にいますよー」って感じで返ってきて、そして終わる、そんなつもりで声をかけただけだったんだけど


「ちょっとついてきて」
そしたら自らを持ってして、案内してくれるみたいだった、
まさかそこまでしてくれるとは...この世界で最初の「親切」にすごく驚いた。

なんというんだろう、世界初の3D型オンラインゲームだったということもあってのことか、

その瞬間に衝撃が走ったんだ、ただのポリゴン体にすぎないその人のキャラクターが

本当にそこにあって、ついていって、会話をしている。みたいな...。


ついていってる最中、その人...Aさんが、

自分が質問したことに対して、まったくマップを見ずに走っていることに
地形を覚えてるんだ…すごいな...という気持ちになった。

 

「こいつ」

「トレードして」
「トレードってどうやるんですか?」
「えとね」

 

どうしても、印象に残っているのが、あい?、こいつ、えとね、...

わずか3文字で、ぶっきらぼうな感じに、そしてなんといえばいいんだろう、この感じ...

目の前で人と会話しているのだと、

これはゲームではないという、最初の衝撃の瞬間だった、

 

「あ、できました。」
「おk?」
「はい」
「んじゃ」
「もう1回」
「トレードの練習」
「さっきと同じようにやって」
「こんどはオレをタゲってみて」
トレードを押してみた。
「えーっと」
「じゃあ」
「リンクパールいる?」
「リンクパールってなんですか?」
「えっとね」
「うーんと」
「まぁ」
「つけてみればわかるよw」

 

このとき、トレードの画面にでてきたそのオレンジ色の宝石を見て、

わっ、宝石?なんかもらえるの?どうしよう、もうしわけないな、

そうだ、同じようになんかキラキラ光ってる、このクリスタルとかいうのを渡そう!と考えて

調理ギルドでもらった炎クリをその人に渡した。

 

「あれっ」

「どうやって返そう・・・」

「まいっかw」

 

思え返せば初心者の行動ってとても突っ込みどころを感じる...(宝石みたいだからこの宝石みたいなのを...って

たしかに、後になって思い返せば、困惑しただろう、

※ちなみにAさんの名誉のために忘れずに書いておくとこの炎クリ1個は、あとで炎クリ1ダースにして返してくれた。

 

「リンクシェルの」
「装備で、つけて」

 

なんとなく、そんな感じに言われたとおりのことをしていると

Aさんがその言葉を放った直後、緑色の文字がながれた。
「新しく入ったXXXXXさんです!よろしく~」
そう、表示された。


「よろしくです~」
「よろしくー」
 

って.....えええええ.....?!?!…うん…。?

 

今思い返すと、...いや、年月が経てば経つほどに

このときのことを思い返すたびに大爆笑する。

 

「Aさんに騙されてLSにはいった」このことはよくLSでネタにしていた。

 

まさかの初日に、そしてどうせ父親のついでで「ちょっとだけ」と思っていたはずのところが

もう、この瞬間に一気に吹き飛んでいたのかもしれない、毎日ログインすることになった。

 

このLSは大学4年生の夫婦と、その同じ大学1年生の後輩...このAさん、と3人で作られたLSだったらしく

当時自分はまだよくわかっていなかったけれど

ここ蹴鯖が作られてからまだわずか1か月の世界であったということで

当時の世界は、まだだれもかれもが手探り、ほっこりとするような世界だった。

 

人によって経験は違うだろうけど

自分はこのLSに入ることで、対人関係の軸ができて、めぐまれたんだと思う。

 

そうして翌日にLSで出会うことになるMさんは

いつも夕方しかログインできない自分とちょうど時間帯が合うのか、

先輩的存在になった。

 

僅かレベル6でまさかのフルPTを組む機会に恵まれたし、

そして迎えたタロンギ時代、

当時はPT組むたびにフレンド登録をしていたけれど

その時に同い年だというフレと知り合った。

彼もまた、自分と同じく幼稚園からパソコンを触っていて

彼の場合は6才の頃にウルティマオンラインをやっていた経験があるらしく

そこでは6才でPKのプレイヤーに殺されるという経験をしたことがガチでトラウマになったと語っていた。

 

そういえば今公式のHPみたら、FF11は、どうやら12禁みたいなようだったのだけれど

これは国際化に伴って作られたんだろうか?当時は日本に12禁なんて、なかった気がする。

 

しかし「ヴァナに年齢は関係ない!」という風潮に、12才になる頃には

そういうものだと落ち着いて自分の年齢もすっかりわからない気持ちで溶け込んでいたけれど

小5の頃には実際、いろいろキツかったと思う。(高校生くらいならまだしも自分、まだ小学...え?みたいなきもち)

 

しかし当時話題だったFF7も、ポケモン初代もクロノトリガーだって、自分にとっては

時期が幼稚園の頃だったので、あんまりきちんとリアルタイムで味わうことができずに、

必死に上の兄弟の意見についていってたようなものだったところに

 

思えば、小5っていう良い年齢になってから

やっと初期の良い時期にできるようになったのがこのFF11だった。

なので、好きなゲームをあげるなら、

クロノトリガーとかゼルダの伝説時のオカリナとか90年代のものだし、

2000年を超えた先にあるようなものはどれも少しヘンテコになってしまった印象があって

FF11のことも「FF11なんか...」って思っていたけれど

 

でも実際に自分が、艶めかしく経験した、まさしく自分にとっての居場所で

自分にとってのゲームだったのは、FF11だった。

いやなんといってもそれは「ゲーム」というようなものではなかった。

今まで作っていたインターネットでの付き合いよりも

はるかにリアルで、身近なものだった。

 

自分はとにかくヴァナライフが充実していた方なんじゃないかな

フレも100人近くになったし、

LSは自分が作ったものとフレとの付き合いのものやら

増えに増えて8個も持ってることになった。

 

当時、オンラインゲームっていうものが「まさかここまでのもの」だったとは

本当に「やってる人にしかわからない内側の世界」だったし、

 

対人関係がここまであるなんてことが、

ふつうにしてたら学校に通うことくらいしかできない小学生にとっては

ここまではないというくらいの社会経験のようなものになっていた。

 

加えてぶっちゃけて語ると、

食事すらカツカツの貧乏状態でお小遣いも一切ない家庭の事情で暮らしていたので、

東京の世田谷区のお金持ちの多い小学校高学年の子たちにはなじめず、

当然習い事や、どこかいくこともできずに、現実世界での経験が厳しい状態だった

 

なので、ここでのFF11というのは

本当に自分にとっての現実で、

本当に「第一の現実」と呼ぶような場所だった。

 

ちなみにLS8個と言っても、初日にそうして渡されたLSが大好きだったし

19時~20時くらいからは父親がやるので

ただでさえ、わずかな夕方の2時間くらいしかログインできないのに

他のLSまで付けている余裕はどうしてもなかったのであまりつけることはできなかった。

 

そして初日にリンクパールを渡されたAさんのことを気が付けば好きになっていた。

 

「ネットゲームで知り合った人を好きになる」っていう話を聞くともっと違う印象がある。

 

自分は父親との付き合いで始めたし

向こうの人も、大学の先輩に一緒にやろうぜ!って誘われて始めた(?)みたいだし

 

お互いリアルっていう付き合いがある上(?)での「画面越し」で

ちなみに後になってから父親のことも、そこのLSに誘ったので

Aさんのことは父親とも話したりすることがあるような感じで

Aさんも同じ大学のリーダーの人がいるからだろうれどよくリアルの話はするような印象があった。

 

なのですごく自然体で、極ナチュラルなものだったし、LSの雰囲気もそうだった。

 

ちなみに中学生のフレも、お母さんと一緒にやっていたので、

父親とその子のお母さんが出会って

「いつもうちの子がお世話になっています」「いえいえこちらこそうちの子が...」

っていう挨拶をゲーム内でしていたことが、本当にある。

 

本当にはじめはゲームを始めるんだと思ってゲームを始めたはずが

そこにあったのは本当にただのメタバース空間だった。

最近はこの「メタバース」っていう言葉が流行っているようだけれど

2002年っていうこの年月で作られたFF11が

まさしくメタバースの最先端だったと思う。

 

プレイ開始から2年を迎える頃に、「もうこのゲームはやめないといけない」という衝動に駆られるようになった。

現実を見つめていくために、やめないといけないと。

 

当時、まだ中学1年生から、2年生を控えているところ、

まあきっかけは

そのFF11の2chに貼ってあったBUMPOFCHICKENのKのFLASHから、バンドに興味を持ったことだったりとかするんだけれど...

 

まぁ現実っていうものをまだ実際に見て、歩いていないからと。実にふつうの理由。

だけどそうして離れた高校生や、20才、25才、30才...というこの18年という年月、

人に対して、ほとんどこのFF11という存在について話をすることすら稀だったし

すっかり葬り去ろうとしていたけれど、それでもふとしたきっかけに思い出すのはFF11だった。

というのも高校生の頃にプログラマーの検定なんかをとったりなんかはしていたものの

ただの接客業や肉体労働のアルバイトなんかの生活をしている中で

人の風格っていうものが今まで自分が見ていたものとちがって精神的な不調を著しく崩しに崩しつくしてた。

ぶっちゃければ、

それは自分の世田谷区のおとなしくて真面目な人間しかいない地元とまったく違うということでもあったし、

そこでもうひとつ話が必要なのは、自分が見てきた「FF11の世界と違う」というところにあったりするし

思い返せば、もう二度と戻るつもりはないと考えながら、いつもFF11と比べていた。

FF11はゲームがゲームなだけに、特にジラート前の初期の頃にこのゲームにたどり着ける人は、

というところなのか、IT関係に精通してる落ち着いてる大人の社会人が大半のような中で

12才前後っていう多感な時期に対人関係を過ごしていた自分は、著しく他のところでなじめなくなっていたのだ。

 

すでに一世代、18年、20年。という年月が経ってしまっていた中で、

日記を見て思い返していたら。何もかも、その日記の言葉さえ見なければ思い出せないことだらけで、びっくりさせられる。

 

中一の当時と言えば、心に闇のあるような、毒づいた言葉をよく日記に書き綴っていたもので

「人間なんか信頼しない。誰も信用しないで生きていく」と書いてあったり、

そんな中で「でもLSの人は?そう考えたら『信頼してる』方に入るんだな、なんか」とかなんとか書いてあったり

正直なところ20代になってから、アルバイト生活でくたくたになる中で、

バンドの中でセッションで交流とっても、バーテンダーやっても、DJやっても、

誰もこっちがどんな人種かも見ようとしないような対人関係の中で、消費されるだけの20代のように感じていて

当時のFF11日記が、かなり重々しくつづられているように感じたり、

 

バンド、バーテンダー、DJというと、『陽』の世界で、

FF11廃人というと『陰』の世界のように感じるだろうか?

ああ?そんなもの、糞食らえだ。

 

ヴァナデールの世界で、トラブルがまったくなかったかっていうとわからないけれど

すでに思い出せないようなレベルのものしかなかったし、記憶上でいうならばなかった。

いきなり感情的になって、自分の視野や感情で意見や妄言を投げつけてくるような人間を、

むしろまったくというほど見たことがなかったし、現実にはそんな人間だらけで

人間には「気持ち悪い」という気持ちにだけただたださせられたし、

だけど当時の、PC版開始直後の、蹴鯖の、FF11内で、人間が気持ち悪いと感じたことなんか、

むしろまったくと言っていいほどなかったし

みんな大人で、冷静なふるまいの人しかいなかった...ように感じてる。

 

中一の終わりごろ

「このままFF11なんて続けててもクズじゃん」と思い、決心をしてやめたけれど

 

大人になればなるほどに、いくら生きても対人関係にめぐまれないことが重々しく圧し掛かって、

対人関係でここまでめぐまれたことが、当時のFF11内でしかなかったかもしれないという気持ちになるし

「現実はどっちだったか」ということをむしろ見くびっていたのかもしれないという気持ちにもなる。

 

自分にとってのただの思い出のゲームで

一生、二度と、やるつもりなんかなかったFF11は

思い返せば、重々しく、考えれば考えるほどに重々しい思い出のようにさえ感じる。

 

「各サーバーの雰囲気を語る」みたいなヤツで

ケルベロスサーバーについては、やっぱり大人な態度、社会人の人が多い。やや冷たい。と書かれていたのだけれど

 

まさしくそういう印象があったと思う、噂で聞くような『ヴァナ恋愛』というのは

個人的な範囲内では、蹴鯖で聞いたことはなかったし、みんな現実主義者なのか、

 

なんだか最近サーフィンしてると、たまによく見かけるのだけど、「揉めあいが始まって」みたいなのは、

細かいことではあったかもわからないけど、自分の個人的には見たことがなかったし

みんな一線引いた、言葉数の少ない態度の世界だから、冷静に話し合いをする人しか見たことがなかったし

何かあればスルー、揉め事に発展させない空気を、なんだか全力で作られてる感じがあったけれど

くだらないことだったりするんだけれど、よく考えたらくだらなくもないような気もしたりする、

 

自分はLSのメンバーが好きだったから「オフ会とかやらないんですか?」って掲示板に書き込みしたときに

まさかのスルーで(あとでそのAさんが反応くれたと書いてあったんだけど)

え...?シカト?オフ会の話シカト?って思っちゃったんだけれど

そこも、それはそれでなんというか一線引いてる感じなのか

「オフ会した」っていう、話を書かれているのを見るとうらやましく感じるんだけれど、

 

そういえばオフ会という話のを見ていて、蹴鯖以外の人というような感じもする、

冷たくも感じるし、大人の懐にも感じる、まさしくそんな印象があるのかもしれないけど

 

そういうところを出身に育った立場として、

それは現実にあることもそうだし、

なんだかツイッターとかSNSを見ていて、

いきなり感情的に自分の意見をもりもり投げつけてくる人見ると

心底心臓が悪くなるように感じるし、びっくりしてしまうものを感じる

 

「もっとこう、みんな大人だった」っていうのを

いまとなっては違うわけだけど、むかしの、いつも当時のFF11と比べてしまうものがある。

それに2000年前後のインターネットの世界はもっとそういうものだったような気がする。

いや2000年っていう時代自体の問題なのか、まだあったかい懐で、空間をほうりなげたところに話せば

受け取ってくれる人がいる、っていう、時代も発展していて、

あたたかさも残っている、そんな良い時代だったのかもしれないけど

 

言葉数少なく冷静で、むしろ、他人の精神を波立てないのは、

向こう側に相手がいるってことをちゃんととらえてる人しか、むしろいなかったようにさえ感じてくる

FF11を離れたら、むしろ「現実のわからない」「他人の意識が読みとれない」人間だらけの世の中にさえ感じていて

感情的になる人間だらけの社会がとにかく苦手で、完全に適応障害な自分がいた。

実のところFF11から離れた、18年間、現実のどこにもなじめる場所がないと感じていたし

自分が唯一自然体で、馴染んでいた世界だったのは、思い返せば、当時の、FF11の蹴鯖の世界だった。

 

といってもそれは、20年も昔のこと。