捨てられた犬たちを楽しませたい!犬列車を作り犬を乗せ、自分の残りの人生を犬の為に捧げたおじいさん(アメリカ)



捨てイヌ1



 米テキサス州フォートワースに住むユージン・ボスティックさん(80歳)は15年前に退職した。だが、それは彼の生涯に大きな意味を持つ仕事の始まりでもあった。

 ボスティックさんは、捨てられている犬を保護し、犬たちを乗せる列車の運転手になったのだ。ボスティックさん退職当初、悠々自適な老後を送っていた。そんな彼を動かしたのは人の無慈悲さだったという。

Fort Worth Dog Train


 まさか自分が、困ったペットたちのために生きることになるとは思いもよらなかったそうだ。

 「私と兄弟が所有する馬小屋があるんですがね、そこの行き止まりになっている小道によく犬が捨てられていくんですよ。捨て犬はみんなお腹を空かせていてね。かわいそうなので餌をやって、獣医のところに連れていき避妊手術してやるんです。そして、生活の場を与えてやるんですね」

 退職後はずっと多くの捨て犬を保護してきたボスティックさんだが、ただ安全に保護するだけでなく、犬たちを喜ばせる凄い方法を思いついてしまった。


捨てイヌ2


 ボスティックさんの農場には犬たちが走り回れる広いスペースがあるのだが、どこかに連れて行くことができたらもっと楽しいだろうと考えていた。この瞬間、犬専用列車が頭に閃いたという。
 
 「ある日、外出中に岩を運搬するためのカートを取り付けたトラクターを見かけたんです。それで、『こいつはイイや』って思いましてね。溶接は得意でしたから、プラスチック製のドラム缶に穴を開けて、タイヤを取り付けて、繋げたんですよ」

 こうしてドッグトレインが完成した。


捨てイヌ3


 週に1、2回、ボスティックさんと9匹の犬たちはドッグトレインに乗って、通りの少ない道路や家の近くの森の中に出かけたり、小川に遊びに行って新鮮な空気を楽しんだりと、列車の旅を満喫している。一度愛をなくしてしまった犬たちにとっては、思ってもみない贈り物だろう。

 「トラクターを取りに行くと、犬たちは大興奮ですよ。自分から飛び乗って、行く気満々で待っています」



捨てイヌ4


 地元の人たちからも注目を浴びており、よく写真を撮られるという。だが、ボスティックさんにとって何よりも大切なのは、かつては大変な目にあった犬たちに楽しんでもらうことだ。

 「もう80歳ですので、いつまでできるか分かりませんが、できるかぎり続けるつもりですよ。犬たちが喜んでくれてますからね」





<カラパイア 記事より>







ペタしてね