タイトル | サナトリウム | 最終アップデート | 2014/10/5 |
製作 | U-works Inc. | ジャンル | テキストアドベンチャー |
機種 | iPhone 6 | レーティング | 17歳以上 |
言語 | 日本語のみ | 値段 | \120 |
*本レビューには多数のスポイラーが含まれている可能性がございます。ゲームプレイ予定の方はご注意ください。
*本レビューの対象は17歳以上のものであります。スクリーンショットなどに性的表現やグロテスクな表現がある可能性があります。
「あげはの花は宵に咲く」に引き続き、テキストアドベンチャーレビュー第2弾を書くことにしました。「テキストアドベンチャー」に関するジャンル的な観点で見たレビューは第1弾の「あげはの花は宵に咲く」をご覧ください。
本レビューではジャンル的観点ではなく純粋にゲームに関する観点からレビューいたします。
「サナトリウム」は「あげはの花は宵に咲く」のように「煉獄のエリカ」というテキストアドベンチャーシリーズの1つです。
2014年でアップデートは終わりましたが、一応最新作なので、旧作と違って何が変わったのかを中心にプレイしてみました。
まず、「サナトリウム」は「あげはの花は宵に咲く」の事件がある前に、とあるサナトリウムで生じた隠し事件を述べるサイドストーリー作品です。
「あげはの花は宵に咲く」からプレイした僕にとっては、「これはどっちからプレイしてもよさそう」と思いました。各作品の登場人物は間接的にかかわっているだけで、お互いのストーリーに大きく影響を与えることはないからです。
あくまでサイドストーリーなのでストーリーの大きさはかなり減った。
「サナトリウム」はサイドストーリーです。したがってストーリーの大きさや登場人物の数は目立つほど減りました。それは短所ではあり、長所にもなれます。
ストーリーは記憶を失った状態で、とあるサナトリウムで起きた「カオリ」は、婚約者だと名乗る「社 重雄」に出会ってから始まるサイコホラーです。
前作の「レジデンス社台」から小さくなったストーリーの舞台である「サナトリウム」は、特有の閉鎖性を高める効果がありました。閉鎖性は緊張を高めることによって恐怖ジャンルでは抜けられない要素でしょう。
しかし、小さい舞台であるこそ、細かくいろいろ説明しなきゃいけないため、読者がわからないほどストーリーに関して全く要らない部屋や構造を覚えなければならない短所もあります。
しかし本作ではストーリーの話し方によって閉鎖性をよく生かしたと思います。
選択肢はよくなったところと悪くなったところが共存している。
しかし短所もいくつか目に入りました。一番挙げたい短所は「要らない」もしくは「余計に複雑すぎる」という選択肢の波でした。
確かに「今選んだ選択がこの後あなたの首を縛るようになるでしょう」ということを実現し、前に選んだ選択を見直すことなど、ゲーム性が高まりましたが、短いストーリーの中余計な選択肢が増えすぎたということは少し残念でした。
上に乗せた図のように何度か繰り返さなければならない選択肢もあり、「しない」という選択肢を選んだ場合、「やっぱりしたほうがいいんじゃない?」とかで「する」を選ぶまで繰り返させる選択肢もあります。
選択肢はテキストアドベンチャーの楽しみであるエンディングにつながる大事な要素でありますが、やはり複雑すぎると読者が疲れますね。
恐怖演出は心理的緊張感以外にはあまりない。
もう1つの短所はホラーなのにあまり恐怖性がなかったということです。確かに小さい舞台ということで読者に緊張感を与えることはできましたが、主な悪役があまり顔を出さないということはよくはなかったと思います。
本作は幽霊は主人公にとって脅威的な存在ではありません。ゲームを始めるときに出てくる映像はまるで「閉ざされたところで幽霊と出会う」みたいな感じでしたが、以降展開されるストーリーは僕のその期待を見事に裏切りました。
クライマックスに近づくほどジャンルが変わってしまうとか、緊張感は感じられるがそれ以上にはならないことなど、前作に比べて「恐怖」とはかなり遠ざかってしまいました。
今回のレビューでは短所を指摘するのが主なレビュー観点になってしまいましたが、写真の撮り方、前作のストーリー補充、わけのある話など発展したところも確かにあります。
今はアップデートもシリーズの新作の発表も途切れてしまいましたが、もし新しいシリーズ、それともこの「煉獄のエリカ」シリーズが再開するのであればもっと面白い、そしてもっと発展された新しいゲームで会いたいですね。







