1. 前回まで、カメラの物理的なセッティングを書いてみました。

 

コレを本気で読んでいるコレクターさん達は、自らのご自慢コインを綺麗に撮って見て楽しみたい!という方だと思いますので、それぞれの努力と勉強と経験でそれぞれのお好みの写真を撮って行かれるハズ。頑張りましょう〜口笛

 

今日はカメラ側の設定について書きます。

これは実際にはわたしも固まってないところがあって、難しいんですね。

コインの色、大きさによっても変えないといけない時もあっていつも微調整しています。

あくまであたしのウチの中で、このカメラとレンズでこうです。と言うことです

ちなみに、今回の記事はリングフラッシュを使わない設定です。

 

  1. 撮影モード:これは各社オート機能が充実していますが、基本的には「M」マニュアルモードが自由度があって良いのです。

    「ええ!いきなりマニュアルモード!?」ですが、こっちが欲しい条件を強制的に適応出来ると言う意味でもマニュアルモード、是非お試し下さい。
    ※デジタルカメラですよ!フィルムをケチって一枚入魂!の時代ではありません。そう。何度でも取り直せば良いのです。
    大体どこの会社も、P、A、S、Mモードが用意されていると思います。
  2. Pは、プログラムオート。絞りとシャッタースピードが自動。
    Aは、絞り優先オート。絞りをこちらで設定するとそれに併せてシャッテースピードを合わせてくれます。
    Sは、シャッタースピード優先モード。シャッタースピードをこちらで指定すると絞りを合わせてくれます。
    Mは、マニュアルモード。絞りもシャッタースピードも自由に指定して撮影出来る。最近のデジタル機はここからが凄いんですが、ISO(フィルム感度)が自動だったりします。しかし、これが曲者でして下で述べます。
     
  3. 絞りとシャッタースピード。これが一番重要ですね。この絞りとシャッタースピード(以後SSと呼ぶ)の関係はカメラの基礎ですので、一杯立派な記事がありますからそちらを見て下さいね。コインを撮る場合は、色々試しましたが、手ぶれを防ぐには(地面の揺れも考えて)最低でもSSが1/200位にはしたいです。もっと低速にすれば光量を稼げますが、我が家だと揺れるので、これ以上遅くするとブレます(三脚の周りを歩いたり、立っているだけですが体重の移動で揺れる。また、外の道路の車や、近所のマンション新築工事でも揺れている。)絞りは、ニコンの場合実効絞りと公称絞りの話がありますが、ここでは割愛して、基本的には絞りF8.0〜F11にしています。もっと絞っても(Fが大きく)良いとは思いますが、露出が暗くなってしまいます。コレでも紙ソリの刃の薄さのピントです。マクロレンズは、被写体に近づけば近づく程ピントが薄くなります。なので充分に絞り込み(F値を大きくする)たいところですが、被写体に近づくほど暗くなってしまうんです!これ重要。
     
  4. ISO(感度)設定。さて、写真の明るさを決めるのは、絞りとSS、そしてフィルム感度(ISOで示されます)が関係しています。いまのデジタルカメラはこのフィルム感度が自由に変えることが出来るんですね。「写るんです!」を旅行先に買って行っていた頃が懐かしいですね〜笑どんな絞りとSSの組み合わせでも、ISO感度を上げれば明るく、下げれば暗く写ります。最近のデジカメはかなり感度が高く設定できるようになっており、D850は64〜24600まで設定出来ます。凄いんですよこの感度!
    「写るんです」を買うとき皆さんはISO感度みてました?暗いところにも強いのがISO800、明るいところなら200とかでしたよね?覚えてます?
    さてISO800で撮った写真、なんか砂っぽく(粒状感)写っていた気がしませんでした?そうなんです。感度を上げるとつぶつぶ感が出てくるんです。その代わり少ない光で被写体を写せるんですが、鮮鋭度と引き換えなんですよ。
    好感度高感度裏面照射型センサーを搭載したD850であっても、あまり高い感度では粒状感が気になりますよ。なんせコインの超高精細画像を撮りたいんですから。(照明は手持ちの物で代用!)
    と言うことで、現在のISO800はとても鮮鋭な画像ですから、ISOは800〜1600の間で設定。できればISO800〜1000でいきたいところです。ISO1600では少し眠たい気がしますので。
    ※フラッシュ使うならばISO200とかもいけるかもしれませんが、このフラッシュも曲者でして。。。純正のリングフラッシュ(ニコンではフラッシュをスピードライトと言いますが、一般的にフラッシュですのでフラッシュと呼称しています。)が既に作っておらず、R1D1という小さなフラッシュをレンズに2,3個付けて使う物があります。高くて買えず、amazonの中華製リングフラッシュを使っていますが、調光が難しいです。
     
  5. 測光モード。:ニコンのカメラでは
    マルチパターン測光
    中央部重点測光
    スッポット測光
    の3種類の測光モードがありますが、わたしは中央部重点測光かスポット測光を使っています。またミラーアップしているときはオートフォーカスと測光は無効となります。(ニコンカスタマーに電話確認済み)なので、ミラーアップして撮影する場合は、できあがりの画像を見て露出を調節していきます。
    ただし、ここでもなにもミラーアップした写真を一発で撮らなきゃいけないと言うわけではありません。なんせデジタルですから。通常のレリーズモードで撮影してみて露出を判断して、それからミラーアップで良いのです。
    この測光については、ニコンのHPに詳しくありますので、ご参照下さい。
     
  6. シャッターの設定。
    1. ミラーの振動。:さて、D850ではシャッターが色々と設定を変えられるのです。わたしの場合はQモードかMup(ミラーアップ)を使っています。レフ機だとミラーを上げないとフィルム面(デジタルならばセンサー面)に光を当てることが出来ません。そこでミラーを上げ下げしているのですがその際にミラーの振動がブレに繋がると言うことです。そこで、ミラーの振動の影響を避けるためにまずQモードにしてミラーダウンのタイミングを遅らせて静音でシャッターが切れるようにしています。これは5で述べた測光をしておおよその露出を見るときに使います。その後、Mupして完全にミラーの振動を抑えた感光を行います。
    2. シャッター幕の振動。:デジタルって凄いですね。。。シャッター幕の振動を抑えて撮影出来る機能があります。ライブビュー時に静止画Lv(サイレント撮影)を使うと、メカニカルシャッターでは無く電子シャッターを使用して振動を無くすことが出来ます。勿論これもON。モードは1です。
      ※電子先幕シャッターという設定もありますが、コレもONにしておいて下さい。ファインダーで覗いて撮影するときも、先幕のみ電子シャッターになります。後幕はなぜメカニカルのままなの?って?それは閉じるときはもう感光しないので振動は関係ないからです。
       
  7. 最後は明かり。

以上の条件、SS:1/250、F8〜11、ISO800〜1000にてコインをファインダーから覗いてみると、室内照明だけでは暗〜く見えているハズ。
そこで照明をコインに当てていきます。
どうして今回の記事でリングフラッシュ使わないかというと、これも個人的な感覚ですが、AWとかの写真にちょっと飽きたというか出来すぎというか。。。そう、実物は照りとかヘアラインが見え隠れしたりとかあるじゃないですか?そうゆうのを、たった一枚の写真で表現してみたいな〜と思いだしてきたので、敢えてリングフラッシュをやめているのです。もともとリングフラッシュは影を消す目的がありますから立体感が無いというかそうゆう写真になってしまいます。やはり光と影あってこそ自然。
今までに色んな光源を使ってみました。懐中電灯、LEDのライト、等など。どれも納得いく物がなく、困っていたところ、子供に買ってあげた卓上ライトスタンドが思いつきました。これです。
BALMUDA The Light。

この卓上ライト、面白いです。詳しくはWEBでご覧下さい。

コレを斜め左上から当てて撮影するのが気に入っています。

 

前々回だったか、M27の円銀でその比較を掲載致しました。もう一度載せておきますね〜

リングフラッシュで撮影↓

バルミューダ ザ ライトだけで撮影↓

如何です?まあ好みがあると思いますが、上のリングフラッシュでは、周りのスラブもテカっているのが分かると思います。

そう、影を消すのがリングフラッシュ。

女優さんとか丸いリングライトでお顔の撮影しているような場面見ますでしょ?影があると綺麗なお顔がねぇ。

 

皆さんも照明、色々とお試し下さいm(_ _)m

 

追伸

書き始めると長くなってしまって、読みにくいですねぇ。自分で見てもそう思っちゃいますショボーン

でも、何かの参考になればとおもって書いています。

何故か?

他のコイン先輩方の貴重なコイン達もお写真でまた面白くなるんじゃ無いかと思ったりします。

わたしは、竜銭が高くなってしまって沢山は買うことが出来ないのでコイン写真を撮ることで発散できるんですよぉ。ニヤリ

綺麗に撮ってあげたい。その一心です。

それほど竜銭が好きなのです。

 

長くなりました。お読み頂き有り難うございますm(_ _)m

次回は「撮影してみる!」です。