別に政府に限らず、企業でも同じですが、危機に瀕して会議や部署を乱造しても、碌なことにはなりません。と言いますか、指示系統の混乱で事態を悪化させます。普通の社会人を経験した方であれば、誰でも納得がいくのではないでしょうか。

 大震災のような危機に際し、政府(と言うか首相)がやるべきことは、部署の乱造ではなく、むしろ「たった一つのプロジェクトチーム」を作り、そこにあらゆる情報を集中させることです。さらに、権限を全面的にプロジェクトリーダーに委譲し、首相自らは責任を取る立場に専念するのです。

 すなわち、情報の集積所⇒一箇所、権限⇒一箇所、責任⇒首相という体制こそが、最も混乱を起こさず、スピード感を持って事態の対応に当たれるはずなのです。