レスリング女子48キロ級の小原日登美選手の金メダルは、今まで愚直に頑張ってきた彼女への神様からのご褒美だと思う。
小原性がしっくり来ないので、旧姓の坂本で話をしよう。
もともと実力のある選手だった。レスリング世界選手権でもチャンピオンになっており、妹の真喜子選手とともに、伊調姉妹、山本姉妹と切磋琢磨しあうライバルだった。
オリンピックに縁がなかったのは、本来の階級がオリンピックには無い51キロ級だった為だろう。
本来、格闘技に限らず体重別で争う競技は、体重を増やして上の階級へ行くより、体重を減らして下の階級に行くほうが良い成績を残しやすい。重量挙げの三宅宏美選手が良い例だが、彼女も1階級上のカラダを作って、そこからウエイトを絞ってオリンピックに臨んだのだ。
坂本選手も体重を減らして48キロ級という道もあったが、妹と争うのを避けて上の階級で勝負をした。そう、吉田沙保里のいる55キロ級だ。いくら世界王者といえども階級の壁は大きく、しかも相手は55キロ級絶対王者の吉田だ。さらにアテネの代表選考には、こちらもオリンピックに無い59キロ級だった山本聖子も参戦。厳しい戦いの中、吉田に敗れ去ってしまった。
そして、妹真喜子選手の引退に伴い現役復帰、実力が発揮できるであろう48キロ級で怒涛の快進撃を見せた。妹のライバルだった伊調千春、山本美憂は既に現役引退しており、向かうところ敵なしだった。そして、最初で最後のオリンピックと決めたこの大会。見事に決めてくれました。
報道でも、悲運の女王が歓喜の金メダルといわれているが、TBSはアテネオリンピック女子レスリングの代表選考を追ったドキュメントを作っているので、ぜひともそれを再放送して欲しい。
靭帯断裂しながら金メダルを取った伊調選手とともに、今後の日本レスリング陣の活躍への期待に胸は高鳴ります。
