第三部 特選舞踊劇 【籠鶴瓶】


佐野次郎左衛門は疱瘡に罹り一命は取り留めるも

酷いあばた顔になってしまう。

江戸に絹を売りに来た際に兼ねてより話しに聞いていた吉原仲之町の夜桜の賑わいを田舎の土産話にと立ち寄る事に…


そこで美しい遊女 八つ橋花魁に目を奪われる


実直で人柄のいい次郎左衛門が吉原随一の美人花魁に心を奪われ八ツ橋の言葉を信じ店のお金を使い込み足蹴く吉原に通いつめる


八つ橋を身請けしようとするが

「あちきは身請けされるのは嫌でありんす。

人三化け七の自分の顔を見た事がありんすか?」


他の遊女達にも笑われ馬鹿にされる次郎左衛門


「花魁、そりゃあんまりそでなかろうぜ…」


八つ橋には浪人 繁山栄之丞と言う間男の存在が…




あまりの仕打ちに次郎左衛門は夜な夜なうなされ

とうとう妖刀籠鶴瓶に取り憑かれてしまう。












~⑨に続きます~